ヘヴィ・ソウルの名盤!!
Eugene Mcdaniels 『headless heroes of the apocalypse』(’71) まず目が行ってしまうのはやっぱりこのジャケット。果し合いをする二人のお侍の後ろに絶叫する黒人のおっさん(ユージンその人)。ありえん!!シュールっすわ。イカレカッコいいっすわ! 内容もジャケットに負けないヘヴィかつ疾走感あふれる、漆黒の音世界が展開されてます。最後まで、どこまでも重たい、不穏な空気と緊張感が支配しています。初めて聞いた時、スピーカーから黒くて濃~い霧が噴出して周りをど~んより包まれたような感覚になりました。詩の内容も時代を反映した深刻なものになってます。 オイラの音楽的“快楽のツボ”は間違いなく「ドラムとベースがカッコいい」曲で、このアルバムはモロです。マイルス・デイヴィスのバンドにもいたアルフォンス・ムーゾンがドラムをドガドガ叩きまくってます。ア・トライブ・コールド・クエストやRZA率いるグレイヴディガズ、ピート・ロックも本作からサンプリングしてます。 60年代に「ジーン・マクダニエルズ」の名でポップシンガーとして活躍しましたが、その座を捨て作曲に集中し、70年代にニューソウルの流れの中、シンガーソングライター「ユージーン・マクダニエル」として再デビュー。ロバータ・フラックの名曲「Feel Like Makin’ Love」の作曲者として知られています。 以前、普段はロックしか聞かないバンドマンのダチ公にスライと一緒にこのアルバムを聞かせたら「うむ、有りだな。」って言ってくれました。この前に制作されたアルバム『Outlaw』もおすすめ。 決して万人受けするモンではないですが、こーゆーのもあるってことで。