弘法大師 最終回
四国八十八カ所霊場を、本当に空海が開いたかどうかわかりません。しかし人々は、大師が修行した場所に行くことで、その霊験にあやかりたいと思ったのでしょう。初期の巡礼は、修行僧や行者の行く場所でした。室町時代以降、当時、高野山には、高野聖と呼ばれる修行者達いて、彼らが、「大師は即身成仏して今も四国を歩いておられる」と宣伝しました。これが次第に広まって「お大師様と同行二人」というキャッチフレーズが庶民に浸透し、江戸時代には、爆発的なブームとなりました。そして現在も人々は、1230km のみちのりを、わが身が変わることを願って遍路に出かけているのです。弘法大師についていろいろ調べながら書いてきました。1200年経った今でも大師の人気は、衰えることはありません。おそらく、日本人がこの地球上にある限り変わることはないでしょう。昨今の日本の指導者達を考えると、溜息が出るばかりです・・・。