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2007.07.21
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きらきらかれこれ10数年前に、WOWOWで
 クシシュトフ・キエシロフスキー監督の特集をした事がある。

 その時に、キェシロフスキー監督の作品に魅せられた。
 放送したものは、デカローグ全10篇、トリコロール3部作、
 だったように記憶している。

 きちんと、もう一度観てみたいというという思いに駆られ、
 手始めに、トリコロールから・・・

 フランス国旗、トリコロールの色の意味
 →自由、平等、友愛(青、白、赤) Wikipediaより

 かちんこトリコロール/赤の愛
 1994年 フランス/ポーランド 出演イレーヌ・ジャコブ
  

 あらすじ ↓
 モデルをしているヴァランティーヌは、ある日運転中に
 犬をはねてしまう。そのことがキッカケとなり、犬の
 飼い主の初老の元判事と出会う。元判事は、近隣の
 人達の会話を盗聴するという悪癖を持っていた・・・

 感想 ややネタバレあり ↓
 深い。一言でいうとこの言葉がぴったりだと思った。
 登場人物、それぞれの描き方に深みがあるので、物語自体も
 さらに深くなっていく感じ。

 小物の使い方や、光の使い方が唸ってしまうほどの
 描写の細やかさ。

 窓を鳴らして吹き込んでくる風で、コップが倒れる様子
 などは、ちょっと不吉。
 争いを予想させる割れたグラスも、何があったのだぁ・・
 と好奇心を駆り立てられる。
 
 午後の木漏れ日を浴びた部屋の景色が美しく、変えたばかり
 の電球の光が照らす主人公の表情がとても良い。
 無防備に、わけへだてなく、初老の元判事に接している
 かのように思えた。

 主人公の近所のアパートに住む、法律家を目指す青年の
 辛い恋愛模様は、初老の元判事の過去を現しているのか、
 元判事の過去が彼らからの作り話なのか?
  
 赤を背景にした黒髪の主人公のコントラストは
 とても美しい。このシーンの使い方が
 さすが、キエシロフスキーといわせるものだった。
 
 年老いてしまった自分を投影したかのような
 若き傷ついた青年と、主人公がもしかしたら・・ 
 と思わせる映像もさすが・・

 しかし、イレーヌ・ジャコブは美しい。
 
 映画にはちっとも登場しないが、横暴そうな
 彼氏と早く別れて欲しいなと強く思ってしまった。
 
 





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最終更新日  2007.07.21 18:34:49
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