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2007.07.26
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ダイヤやっとこさ、トリコロール3部作全てをを鑑賞。
 結果的には、赤⇒白⇒青と反対方向から鑑賞したことになったが、
 数日前に観た、2人の5つの分かれ路のように、過去へ遡って
 観るような雰囲気も、それなりに楽しかった。
 
 
 かちんこトリコロール/青の愛
 1993年 フランス/ポーランド/スイス
 監督  クシシュトフ・キェシロフスキー
 出演  ジュリエット・ビノシュ 、ブノワ・レジャン
  

 あらすじ ↓
 偉大な作曲家を夫に持つジュリーは、
 交通事故により最愛の夫と娘を一瞬にして失ってしまう・・・

 感想 ややネタバレあり ↓
 3部作の中では、一番重いテーマのような気がする。
 事故により、大切なものを全て奪われる・・
 想像しただけでも、身を切る想い。
 主人公が死にたくなるのも痛いほど、判るような気がする。

 しかし彼女は生きる道を選ぶ。その選択には拍手を送りたいと
 心から思えた。絶望の中で生き抜いていくのは、さぞかし辛い
 ことなんだろう。

 青色・・すがすがしさをイメージする色だが、見方によっては、
 絶望、失望の色にもとれる。よく昔から使われるブルーな気分
 というのは、この色あいに含まれた陰な部分でもあるのだろう。

 相変わらず、色使いが見事だ。
 映画全体がブルーのフィルターを通して語られているかのような
 雰囲気とブルーの小物の使い方が、切ない気持ちに拍車を
 かける。

 青のテーマは自由ということだが、監督の言葉によると
 呪縛から逃れての再生という意味合いが強いようだ。

 白との物語の交差する様子も、白を観た後だったので、
 一層、親近感も湧き、面白かった。

 ジュリエット・ビノッシュは大好きな女優さん。
 3人とも素晴らしい女優さんだけれど、個人的には
 一番好き。彼女は随分前から、レイフ・ファインズとの
 共演も多いし、どんな役柄でもこなせる知的な女性。
 
 寛大であり才能もあり、同時に青からイメージされる
 冷たさをもあわせ持つ、主人公を
 抑えた演技で、完璧にこなしていたな・・

 以下はかなりのネタバレ ↓
 でもこんなに素敵な女性でも、悲しいかな旦那は
 自分の手のひらの上で遊ばせられるような、
 女性にうつつを抜かしてしまうのか・・・などと
 思うと、青の色がより一層、涙いろに思えた。

 友達役のストリッパーの女性が良かった。
 お互いあるがままの姿を受け入れ、仲良くなって
 いく様子には、真の友情を感じた。

 3作通して現れる、空瓶を捨てる老人は何の
 象徴なのだろう? 虚しさからの脱却なのか・・
 または、空っぽな人生なんてあり得ないという
 ことなのか?

 手伝ったのは、赤の彼女だけ。白の老人の男性は
 青のテレビの映像の中でバンジージャンプをしていた
 老人のような気がしてしょうがない。

 知っている方がいたら教えて欲しい。
 
 良い作品だった。私は一番、青が好きだと感じた。
 音楽の使い方が、素晴らしかったのもあるんだろうな。


 オマケ・・レイフ・ファインズと共演した作品
  

  





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最終更新日  2007.07.26 08:13:20
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