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テーマ:DVD映画鑑賞(14215)
カテゴリ:ドイツ・ヨーロッパ映画
やっとこさ、トリコロール3部作全てをを鑑賞。
結果的には、赤⇒白⇒青と反対方向から鑑賞したことになったが、 数日前に観た、2人の5つの分かれ路のように、過去へ遡って 観るような雰囲気も、それなりに楽しかった。 トリコロール/青の愛 1993年 フランス/ポーランド/スイス 監督 クシシュトフ・キェシロフスキー 出演 ジュリエット・ビノシュ 、ブノワ・レジャン あらすじ ↓ 偉大な作曲家を夫に持つジュリーは、 交通事故により最愛の夫と娘を一瞬にして失ってしまう・・・ 感想 ややネタバレあり ↓ 3部作の中では、一番重いテーマのような気がする。 事故により、大切なものを全て奪われる・・ 想像しただけでも、身を切る想い。 主人公が死にたくなるのも痛いほど、判るような気がする。 しかし彼女は生きる道を選ぶ。その選択には拍手を送りたいと 心から思えた。絶望の中で生き抜いていくのは、さぞかし辛い ことなんだろう。 青色・・すがすがしさをイメージする色だが、見方によっては、 絶望、失望の色にもとれる。よく昔から使われるブルーな気分 というのは、この色あいに含まれた陰な部分でもあるのだろう。 相変わらず、色使いが見事だ。 映画全体がブルーのフィルターを通して語られているかのような 雰囲気とブルーの小物の使い方が、切ない気持ちに拍車を かける。 青のテーマは自由ということだが、監督の言葉によると 呪縛から逃れての再生という意味合いが強いようだ。 白との物語の交差する様子も、白を観た後だったので、 一層、親近感も湧き、面白かった。 ジュリエット・ビノッシュは大好きな女優さん。 3人とも素晴らしい女優さんだけれど、個人的には 一番好き。彼女は随分前から、レイフ・ファインズとの 共演も多いし、どんな役柄でもこなせる知的な女性。 寛大であり才能もあり、同時に青からイメージされる 冷たさをもあわせ持つ、主人公を 抑えた演技で、完璧にこなしていたな・・ 以下はかなりのネタバレ ↓ でもこんなに素敵な女性でも、悲しいかな旦那は 自分の手のひらの上で遊ばせられるような、 女性にうつつを抜かしてしまうのか・・・などと 思うと、青の色がより一層、涙いろに思えた。 友達役のストリッパーの女性が良かった。 お互いあるがままの姿を受け入れ、仲良くなって いく様子には、真の友情を感じた。 3作通して現れる、空瓶を捨てる老人は何の 象徴なのだろう? 虚しさからの脱却なのか・・ または、空っぽな人生なんてあり得ないという ことなのか? 手伝ったのは、赤の彼女だけ。白の老人の男性は 青のテレビの映像の中でバンジージャンプをしていた 老人のような気がしてしょうがない。 知っている方がいたら教えて欲しい。 良い作品だった。私は一番、青が好きだと感じた。 音楽の使い方が、素晴らしかったのもあるんだろうな。 オマケ・・レイフ・ファインズと共演した作品 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2007.07.26 08:13:20
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