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2008.04.09
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DVD昨日の日記でレビューした「パンズ・ラビリンス」とご一緒にDiscasから送られてきたDVDが・・
 
 映画のタイプは全く違うが・・偶然にも「パンズ・ラビリンス」と同じく・・
 背景は、スペインのフランコ政権下。
 これは・・もっと歴史をお勉強しなさい!ということなのかも?しれないな。

 かちんこ「サルバドールの朝」
 2006年 スペイン/イギリス
 監督  マヌエル・ウエルガ
 出演  ダニエル・ブリュールほか
  

 あらすじ ↓
 1970年代初頭、フランコ政権末期のスペインで、自由解放運動のグループに所属する25歳の
 サルバドール(ダニエル・ブリュール)は、不慮の発砲により若い警部を死なせてしまう。
 彼は正当な裁判を受けられないまま死刑を宣告され、彼の家族や仲間、弁護士たちは何とか
 処刑を防ごうと手を尽くすが…

 感想 ↓
 この映画を見るまで、ダニエル・ブリュールは完璧なドイツ人だと思っていた。
 「グッバイ・レーニン」のイメージが強く残っていたからかもしれない。
 「ラヴェンダーの咲く庭で」では、流れ着いた異邦人の役だったので
 どこの人か?謎だったし・・・(笑)
 
 気になって調べてみたら、ドイツ人舞台演出家の父親と、カタラン人の母親の間に
 バルセロナに生まれ、生まれてすぐにドイツのケルンに移り、そこで育ったらしい。
 スペイン語・英語を流暢に話す。もちろんドイツ語もだろう・・
 
 話が飛んでしまったが、映画のほうはというと前半と後半がまったく色の違う映画だった。
 投獄されるまでの前半は、フランコ政権に反旗をひるがえし、学生運動に身を投じる
 やや偏った理論を持っている、恐れ知らずの若者という感じ。

 しかし投獄されてからは、育った環境も含め彼がどんな風に運に翻弄されていくかが
 良く描かれている。ごくごく普通の優しい高感度抜群なお兄ちゃんという雰囲気も、看守の
 目を通して細やかに描かれている。ダニエル・ブリュールの凛とした表情はとても良かった。
 
 ラストまで見て受け止めた感覚は「白バラの祈り」に似ているけれど、全く違うところは
 彼らの反政府運動の方法は他にもあったはず・・という想いが心から離れない。
 
 結局は、ある意味いきあたりばったりというか、安易ともいえる方法が生んでしまった
 悲劇だったような気も?
 
 闘いの結果はどんな形で回りまわってくるか判らない。
 何かの闘いに身を投じたら、その時点ですでに命は天任せなのかもしれない。
 
 そこそこのオススメです。やるせない気持ちは残りますが~
  
 そういう意味では「パンズ・ラビリンス」はファンタジーだったのねぇ~とこの作品を
 見て思えたかも?





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最終更新日  2008.04.09 01:09:42
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