MTT&PMF2009のマーラー:交響曲第5番
世界各都市での厳しいオーディションを通過した18歳から29歳までの若手音楽家で編成するオーケストラ、PMFオーケストラの公演を今年もサントリーホールで聴いて来ました。今年のオーケスト・コースの受験者数は1427名で、その中から18カ国・地域から129名の精鋭が参加した。マイケル・ティルソン・トーマス指揮PMFオーケストラ2009東京公演1・ティルソン・トーマス シンフォニック・ブラスのためのストリート・ソング*************** intermission *************2・マーラー 交響曲第5番嬰ハ短調 2009/7/29/19:00 サントリーホール 2-C12-20ブラスのためのストリート・ソングは金管楽器のみの作品で指揮者を中心に半円状にステージに金管奏者が並ぶ。ステージ下手からホルンx4,トランペットx4,トロンボーンx3,チューバx1のメンバー20分ほどの時間で、いかにもアメリカ的な明るく元気が漲るような曲。休憩後のマーラーの交響曲第5番、18型の大編成ながらコントラバスは8人で下手側に位置する対抗(両翼)配置で演奏が行われた。また、3楽章でのホルン・ソロは7人のホルン隊から移動せずにそのままの位置で演奏された。MT・トーマスの指揮は後ろから見る限り師匠のバーンスタインの若いときを見ているよう、だが彼の紡ぎ出した音楽はバーンスタインとは対極のスマートさを前面に出したストレートな音楽表現の印象でMTTさんらしい演奏かな。PMF2009のオーケストラは弦、管楽器は皆さん優秀な技をもっており中でもホルン、ラッパ、トロンボーンのトップは女性奏者が占めていた。マーラーの第5番は第1楽章の冒頭のトランペット・ソロから開始され終始このトランペット・ソロが活躍するシーンが多く、アメリカ人の女性奏者はプロ顔負けの見事な演奏を披露した。BRAVO!3楽章でのホルン奏者、こちらもアメリカ人女性奏者でしたが、やや不安定ながらも細やかな音色を響かせた。4楽章アダージェットの弦にはもう少しうねりが欲しいところ。それでも昨年のメンバーに比べると今年のPMF2009オーケストラの方が非常にまとまりの良さを感じた。