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テーマ:おすすめ映画(4068)
カテゴリ:アメリカ映画
何度も観た映画で、観るたびに最後には心の中がポッカリと空いてしまうような感じになる。大好きな作品。
エリックは12歳の夏休みも、家でテレビゲームばかりやっている。両親は離婚していて、母親は仕事に追われて息子の事を構ってくれない。 最近隣に引っ越してきたデクスターは、幼い頃の輸血が原因でエイズに感染していた。 最初偏見からデクスターを避けていたエリックだが、そのうち2人はとても親しくなっていく。 友達のエイズを治そうと、チョコレートを食べ続けたり、ある医師が植物からエイズの特効薬を見つけたという新聞記事を見て、いろんな所に生えている植物を取ってきて煎じて飲んでみる方法を試みる。しかし、それが元である日毒草を飲んだデクスターが病院に担ぎ込まれてしまう。 特効薬を分けてもらおうと、エリックはデクスターを説得し(半ば強制的に)2人はこっそりとある夜家を出る。 ボートで川を下り、2人は楽しく旅をするが… デクスター役は、『ジュラシック・パーク』に出ていたジョセフ・マゼロ。今のところエイズに治療法がない事を淡々とエリックに語るデクスター。2人でテントの中で話した時、初めて「このまま暗闇から目が覚めなかったら」と、恐怖を語り、またある時は「自分の血は毒だ!」と一瞬本当に寂しい表情を見せるデクスターのジョセフがとても好演していた。 そして、エリックはブラッド・レンフロ。時にデクスターにとんでもない治療法を提案してハラハラするが、そこがまだ12歳の少年なのだろう。2人の無邪気な、でも病気に対して真剣に治そうとするところが微笑ましい。 いつも明るくしているデクスターの母親は、でも時々どうしようもなく不安になり、息子の運命にひとり涙にくれる。母親役のアナベル・シオラの演技がまた素晴らしかった。 ネタバレになってしまうので多くは語れないが、二人の母親同士の最後の方のシーンは胸を打たれる。エリックに辛く当たっていた母親も、きっと何かを感じとってくれたことを祈りたい。 そしてラストの靴の場面。テントの中で話した時、「エリックの靴は臭くって…」のくだりだが、その事をエリックはデクスターに忘れさせないかのようにお互いの靴を交換して… デクスターの母親とエリックが車の中で話すシーンと、最後のシーンはを観たとき号泣してしまった。生徒がいたにもかかわらず。 良い映画は時々教材として観せている。もちろん自分で観てこれなら観せても良いと思う作品だが、この作品は実は最初に観た時、母親同士のシーンまでしか私は観ていなかった。でも、大丈夫だと思ったので生徒にも観せることにしたが、まさか最後であんなにグッと来るとは思わずみせたので、不覚にも鼻水ビチョビチョ(笑)にして泣いてしまった。 ちょっと恥ずかしいと思ったが、小学6年生の男子と女子は真剣にこの映画を観ていたし、女子は全員泣いていてそのことも私の涙も(鼻水も)茶化す子はもちろんいなかった。 彼らはきっとシリアスにこの映画を受け止めたのではないか。 その後も6年生くらいになるとこの作品を観せるが、エイズの事とか、差別とか、人の死とかをこの映画から何か感じ取っているようだ。先日も、「学校でエイズの勉強をした時、普通に遊んでも感染はしないし、差別をしたらいけないってあの映画の事を思い出した。」と言っている子もいた。 ただのお涙頂戴の話ではなく、いろんな事を深く考えさせられる作品。でも、やっぱり泣かずにはいられない。 最後に流れていく靴をジ-ッと見つめるエリック役のレンフロが、あんな少年なのにとってもステキで、心を奪われてしまった。 子役の頃から上手くて光っていたが、最近観てないけどどうしてるかな、レンフロ。もう22、23歳のステキな男性になっているはずなんだけど… お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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