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カテゴリ:アメリカ映画
19世紀の詩人アッシュの研究をするローランド。彼は図書館でアッシュの蔵書の中に作家クリスタベル・ラモットに宛てたのではないかと思われる手紙を発見する。
愛妻家で知られたアッシュだったが、これがラモットへの手紙だとしたら大発見だ。 ラモットの研究者モードの協力をを得て、2人は事実を解明していく。 舞台はイギリス。アメリカ人のローランドはいろんな事につけ、周りのイギリス人から、「こう言うときはアメリカではどう言うんだ?」とか、半ば冷やかしめいた言葉をかけられる。アッシュの研究をしていても、イギリス人の事はイギリス人が良く知っている、みたいな優越感を帯びた調子で。そのたびにローランドが気の毒になるのだが。 グウィネス・パルトロウ演じるモードは、実はラモットの子孫にあたる。ローランドもモードも自由な現代に生きながら、どこか恋愛に対しては臆病で相手に踏みこめないのだが、19世紀の文学者達の封印されるはずだった手紙を見つけたことにより、そしてその事実を解明していくにあたり、100年前の彼らの情熱に影響を受けていく過程が、過去と現代の物語を上手くリンクさせて描かれている。 不器用な現代人が過去の文学者達に影響を受けて、自分達の生き方を変えていくという、ラブストーリーとサスペンスも含んだ、でも無理のないストーリー展開はすんなり受け入れる事が出来た。 グウィネスは美しく品があって、この役を上手くこなしているし、アッシュ役のジェレミー・ノーザムがクラシックな雰囲気がとても良く出ていた。 ヨークシャーの美しくもどこか寂寥感のある風景が、100年前の激しくも切ない恋を思い起こさせる。 ただ、原題Possession(所有)もぴんとこないが、邦題が何で『抱擁』にしたのだろう?確かに、アッシュが妻に「抱擁」というブローチを買った、と言うようなくだりがあったような気がするが、それにしてももっと他になかったのかなぁ。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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