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カテゴリ:アメリカ映画
パート1,2はもう何度も観ていて、テレビでやってたりすると長時間なのに思わず観てしまう。パート3を長年観たいと思いつつやっと最近初めて観た。もちろん各々の作品それぞれに感想がいっぱいあるのだが、これでやっとゴッドファーザーの映画レビューを書こうと思った。
パート1はマーロン・ブランド扮するコルレオーネ家のドン、ビトーが主人公で圧倒的な貫禄を持ってマフィアのボスを演じている。娘コニーの結婚式の様子。おそらくシシリア式なのだろう、歌え踊れの披露宴の様子がとても印象に残っている。 それまでビトーの息子達の中で唯一ファミリービジネスには興味のなかった三男のマイケルが、ビトーが敵対するファミリーに襲撃されて後自分が相手に復讐し、ビトーの引退後はマイケルが段々鬼のようになっていく様子がすごかった。 パート2でマイケルは更に鬼になっていく。ファミリーの頂点に立ったマイケルが父親ビトーの若い頃の様子(ロバート・デ・ニーロ)を織り交ぜながらストーリーは展開する。自分のファミリーを一番に考えている。ただ一方で敵対する相手を容赦無しに消しにかかり、自分自身の家族も壊れていってしまう。そして衝撃的な実兄フレドの事。あの最後のシーンはすごいものがある。そこまでいってしまったのかマイケル。 パート2は、かの国の将軍様を思い起こさせるものがあった。自分のファミリーや自分自身を守る為あらゆる物に疑いの目を向け、容赦無しに殺す。例えそれが自分のごく親しい人達であっても。 そしてパート3。前2作からかなり時を経て作られたシリーズ最終作。出演者もアル・パチーノ、ダイアン・キートン、タリア・シャイアを除いては全部新メンバーだ。前作までに出ていた人達はほとんど死んで、その息子たちの時代になっていたりするのだ。 前作までのマイケルに、マフィアの一族の頂点に立つものの苦悩を同情はするものの、あまりに冷酷な仕打ちに少々嫌悪感を抱いていたのも事実。だがパート3ではマイケルも老境にさしかかり、糖尿病の持病を持ち、過去の自分の犯した罪に苦悩する日々。演じるアル・パチーノもものすごく年取った感じで、哀れみを覚える。 ラストシーンが孤独であまりにも切ない。 自分がしてきた事と、そして慕われながらもそうなるまでにビトーがしてきた事への報いが、最後にマイケルに全部のしかかってきたのかもしれない。 出演者も他にロバート・デュバル、ジェームズ・カーン、ジョン・カザール、アンディ・ガルシアなど豪華絢爛。マフィアの世界の想像を絶する復讐、因縁、残酷な殺し合い、家族の愛や深い繋がりなど壮大な大河ドラマだ。 個人的にはパート1が1番好きだが、長いけど全部観ることをお勧めする。全作品、ニューヨークはもちろん、シシリア、バチカン、ラスべガスなどもおおいに堪能できる。 ファミリービジネスに全く関係なかった筈の三男坊が背負わなくてはならなくなった苦悩。屈託のない末っ子だったマイケルが恐ろしい男へと変わっていく様と、それゆえに、一番守ろうとしていたものを失わなければならなかった運命。アル・パチーノが最高に哀れで、でもカッコ良かった。 ここでも哀愁迫るニーノ・ロータの音楽が良すぎます。 名作! お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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