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テーマ:映画レビュー(894)
カテゴリ:アメリカ映画
≪有名探偵をパロディ化したコメディ要素たっぷりの密室ミステリー≫
随分前にテレビで観て、長い間タイトルがわからずにいた映画。何とも言えない不思議な雰囲気が気に入っていたのですが『名探偵登場』か。これでスッキリしました。 億万長者のトウェイン氏は世界的な探偵たち5人を氏の邸に招待する。次々に集まる探偵たち。だが、執事は盲目で新しく雇われたシェフは耳と口が不自由なためお互いにコミュニケーションがとれない。結局ディナーは何も用意されてはいなかった。そこへ突如として現れたトウェイン氏。彼は「12時にここで殺人が起きその犯人もここにいる。犯人を探し当てた者には100万ドルと出版権、それに映画化権を与えよう」と言って姿を消してしまう。その後調理室で執事が死んでいるのを見つけた彼らは… 前観たときはあまり憶えていないけど、この探偵たちは有名な探偵たちのパロディのようですね。ポアロとミス・マーブルだけはわかりました。きっと他の人も有名なんでしょうけど、残念ながらあとは知りません。 知らないけどそれでも十分に楽しめました。 ニール・サイモンの脚本ですから面白いはずでどこか舞台劇のようでもあります。又英国出身の俳優が多いからでしょうか、アメリカ映画ですがイギリス映画のような雰囲気があります。 邸に来る途中壊れかけた橋を渡ったり、玄関前では上から石像が落ちてきたり、呼び鈴は女性の悲鳴、壁に掛けられた絵や剥製からは目が動いたり舌が出たりして何とも不思議な怪しげな雰囲気でスリルがあります。そこへ集まったユニークな探偵たちが又豪華な顔ぶれの俳優陣で、それだけでも儲けもの、嬉しくなってしまいます。 アレック・ギネス扮する執事と客人たちや、執事とシェフとの妙な掛け合いや変な中国人ワンが妙におかしいです。私はこのピーター・セラーズ扮するワン氏の事が以前観た時に印象に強く残っていたのでした。中国人ぽくメークをしているのでしょうが、どう見てもそれには見えずちょっとくずれた西洋人が中華服を着て英語を変にしゃべっています。でもそれが又おかしさを増している要素です。 犯人捜しはラストにドンデン返しが待っていて、楽しんで脚本を書いたんだろうな、と思えますし、見ている側も楽しめました。 もう亡くなってしまった懐かしの人たちから、マギー・スミスの若かりし、美しき日の映像も観れました。作家のカポーティーも出ています。 MURDER BY DEATH 1976年 監督:ロバート・ムーア 脚本:ニール・サイモン 出演:アレック・ギネス、ピーター・フォーク、ピーター・セラーズ、デビッド・ニーブン、ジェームズ・ココ、トルーマン・カポーティー、エルザ・ランチェスター、マギー・スミス、アイリーン・ブレナン、ナンシー・ウォーカー お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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