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カテゴリ:アメリカ映画
≪穴を掘り続けた男達の手に汗握る大脱走劇≫
久しぶりに夕べBSで『大脱走』を観ました。子供の頃から何度も観てるのに何度観ても面白く、「今から始まるぞ~」と妙にウキウキする映画です。夕べも堪能しました。 第二次世界大戦中に、何度も脱走を繰り返す連合国軍将校たちに手を焼いたドイツ軍が彼らを一ヶ所に集めた収容所があり、そこを穴を掘って脱走するという、事実をベースにした話。 実際は過酷な事だったと思うけど、映画では事実と言う事を踏まえてものすごく上手い娯楽映画を作っています。 とにかくキャストがすごい。今これだけのキャストを揃えたらどの位のギャラが必要か、なんて下世話な事を考えてしまいます。それぞれが個性豊かなキャラクターで、もちろんそうだからそれほどのメンバーを揃えたのだと思いますが、トップにはスティーヴ・マックィーンがくるけど、どのエピソードも面白く3時間近い作品がちっとも長く感じられません。 脱走する為にただ穴を掘り続ける。何度見つかっても掘り続ける。そこに集まった人たちは脱走のプロ。調達係は上手くドイツ兵をごまかして証明書を拝借したり、軍服をコートやブレザーに仕立て直すものもいたり、まるで一つの町の住人が住んでいるかのよう。掘った土の処理方法も脱走の仕方もそれは見事で、でも実際に行われた事だからこれがなるほど、とうなずけるのです。 ラスト40分位は実際に脱走してから後の事が描かれて、追いつ追われつのスリル満点のアクションが展開します。成功したものはごく僅か。ドイツ軍の後方撹乱という使命は果たせたものの、多くの尊い命を失ってしまいます。幼い頃、デビッド・マッカラムが出ていたテレビ番組を観ていて彼のファンだったので、初めてこの映画を観た時マッカラムが死ぬのがとてもショックだったのを憶えています。 忘れてならないのが、スティーヴ・マックィーンのバイクでの脱走シーンです。そこを越えれば国境、と言う所であえなくガシャーン。でもあのバイク乗りの上手さ。惚れ惚れしてしまいます。やっぱり好きだなあ、マックィーン! そしてラスト、やっぱり笑みを浮かべて独房に入って行き、又壁に向かってボールを投げる。それをドイツ兵がちょっと振り向き顔をかしげて去っていく。きっとスティーヴも他の捕虜達も次の脱走計画をもう考えているに違いありません。観ている側も思わずニンマリとしてしまいます。 悲惨なシーンもあるし、内容は戦争中で暗いはずなんだけど、ユーモアたっぷりで人々が活気に溢れるストーリー。もちろん多くの犠牲者がいるのだから辛い話なのですが、そこを抜きにしたらこれほど爽快な戦争映画もないのではないでしょうか。 そしてバーンスタインの「大脱走のマーチ」がものすごく士気をあげてくれそうな気がします。 THE GREAT ESCAPE 1963年 監督:ジョン・スタージェス 原作:ポール・ブリックヒル 脚本:ジェームズ・クラベル、W.R.バーネット 出演:スティーヴ・マックィーン、リチャード・アッテンボロー、ジェームズ・ガーナー、ジェームズ・コバーン、チャールズ・ブロンソン、デビッド・マッカラム、ジェームズ・ロナルド お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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