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テーマ:旧い旧い洋画(394)
カテゴリ:アメリカ映画
≪オードリーの笑顔が実に少ないのが印象的です≫
オードリー・ヘップバーン主演の映画と言うと、多くはファッションがステキでしゃれた映画が多いですが、これは尼さんの話ですから、地味でファッションのファの字も出てきません。しかし、この尼さんの格好が似合うんですよね、オードリー。 戦前のベルギー。家族との縁を切り修道院へ入ったガブリエル。厳しい修行のもと、熱帯医学で優秀な成績を修めた彼女は精神病療養所を経て念願のアフリカ、コンゴへ看護尼として派遣される。そこで献身的に、忙しく働く彼女は休む間もなく身体を壊してしまう。 宗教の道に入る人の修行は厳しいとは思っていましたが、修道院も大変なのですね。謙譲の心、反省、沈黙、戒め、これらの事を常に頭において行動し、鐘の音で行動する。鐘の音が聞こえたら、例え看護の最中であっても止めて祈りを捧げたり、礼拝堂へ向かったりしなければならないのです。もしそれを破ったりしたら必ず日記に書き反省。私なら一日やっと持つかしら? ガブリエルはもとはと言えば、看護師としてコンゴに行きたかったわけですから、観ていると宗教に従順というよりも医療に携わりたいという気持ちの方が勝っているように思えます。 父親がドイツ軍から殺されたと聞いた後も、敵味方中立の立場で接するように、とマザーが言われた言葉に素直にうなずける筈も無く(普通の人間はそうでしょう)医療の使命と宗教戒律との間で悩みに悩み、結局彼女は修道院を去ります。本当に修行を積んだ人間はそれが出来るのでしょうか?きっと出来るのでしょうね。 去るときは、実にあっさりとしているのがとても印象的でした。 オードリーの美しさは、尼僧の格好をしても変わることなく、いいえ、美しさをよりきわだたせているかもしれません。 私利私欲を捨てキリストの花嫁になる。大変な事ですね。 THE NUN'S STORY 1959年 監督:フレッド・ジンネマン 原作:キャサリン・ヒューム 脚本:ロバート・アンダーソン 出演:オードリー・ヘップバーン、ピーター・フィンチ、エディス・エヴァンス お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2005.10.27 15:56:35
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