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テーマ:おすすめ映画(4068)
カテゴリ:アメリカ映画
≪学園紛争の時代ってどんなんだったんだろう?あの時代にちょっと憧れたりもする…≫
ユーミンが作ってバンバンが歌い大ヒットした「いちご白書をもう一度」。 これでこの映画の存在を知ったものです。だから当時、どんな映画なんだろうかととても興味を持っていました。 その後アグネス・チャンがこの映画の主題曲「サークル・ゲーム」を歌っているのを聴いて、又良い歌なんで興味はより膨らんで。 それからしばらくしてテレビで日本語吹き替えで放送したのを観ました。でも、深夜だったので眠りこけてて内容をほとんど憶えていなかったのです。ただ、ラストシーンはすごくインパクトがあったのでそこだけははっきり憶えていました。それに主人公がブルース・デイヴィソンだった事も随分後で知ったので、又きちんと観たいとずうっと思っていたのですが、BSで先日放映されたのですよね。 196年代後半、いろんな要素がかみ合ってサイモンの大学はストライキ中。彼はノンポリのボート部の学生。ある日見物がてらに構内に入ってみた。そこで活動家のリンダという女子学生に出会い、惹かれる。それをきっかけに自分も一応ストライキの和の中に入っていくが。 学生運動が盛んな頃、私はまだ小学校低学年だったので内容は全然わからなかったものの、テレビのニュースで映し出されるヘルメットにゲバ棒担いだ学生が機動隊と衝突する姿や、バリケードを盾にして警察とにらみ合う姿を憶えています。 祖父の言葉「勉強もせんで何をやっとるか!勉強したいモンにはえらい迷惑!」もすごく印象深いです。 あの時代の大学生はみんなあんな感じだったのかと思っていましたが、その後いろんな本を読んだりしていくうちに、当時学生運動に精を出していた人っていうのは実は一部だったのだと言う事を知ります。 この映画の主人公サイモンも、政治にも学生運動にも興味の無いボートマン。一目ぼれした女子学生の影響で少しずつ運動に入り込み、そしていつしか権力や大人の世界の汚さに対抗する心が芽生えてきます。そして衝撃のラスト。やっぱりあのシーンは今回観ても一番ハートをつかまれましたね。 この映画のいいところは、ただ学生運動を主に主義主張を押し付けていないところ。それをされるとちょっと引いてしまいますが、サイモンとリンダの恋を巧く絡めているのであまり違和感なく入っていけます。それにこのサイモンが最初は本当に普通の学生だったと言う事。隣室で一生懸命に討論している学生達を尻目に、学長のシェービングローションや歯ブラシで遊ぶ様子は、いかにもノンポリの学生として私はかえって好感を持ちます。その彼が少しずつ社会のうねりの中に身を投じていく姿がいいのです。 リンダ役のキム・ダービーもチャーミングですが、デイヴィソンもどこかすっとぼけた感じをひょうひょうと演じていて若さが溢れています。 2人が遊園地で遊ぶシーンなんかは『小さな恋のメロディ』のダニエルとメロディみたいですごくステキです。 ユーミンはこの映画を又観たい!と思ってあの曲を作ったんでしょうね。 私なんぞは学生運動に影響を受けた事の無い世代ですが、今観ても今の世の中にも通じる事がありそうな内容を含んだ作品だと思います。 当時学生だった人には、懐かしい思い出に浸れる作品なのでしょうね。それともほろ苦い思い出かな? 「サークル・ゲーム」はやっぱりこの映画にピッタリでした。 THE STRAWBERRY STATEMENT 1970年 監督:スチュアート・ハグマン 脚色:イスラエル・ホロヴィッツ 原作:ジェームズ・クーネン 出演:ブルース・デイヴィソン、キム・ダービー、マーレイ・マクロード、ダニー・ゴールドマン、バッド・コート、ボブ・バラバン お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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