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テーマ:おすすめ映画(4068)
カテゴリ:アメリカ映画
≪静かな感動が余韻を残します≫
かなり前に観たのですが、レビューは今頃になってしまいました。 ただでさえジョニー・デップが好きなのに、子供の頃大好きだった「ピーター・パン」の作者ジェームズ・バリを彼が演じるとあらば期待は余計に膨らみます。 20世紀初頭のロンドン。新作の評判は悪く、妻との間もうまくいっていない劇作家のバリは、ある日公園で美しい未亡人のシルヴィアとその4人の息子達と出会う。すぐに彼らと親しくなるバリだが、特に父親の死で心に傷を負った三男のピーターには自分の少年時代を重ねて気にかける。彼らとの交流が深まるにつれ、自分の少年時代心にえがいていたネバーランドを新作にしようとするが… もちろん脚色されているとは思いますが、「ピーター・パン」誕生にこういう事実があったとは感慨深いです。 全体的に落ち着いた内容でジョニーも抑え気味の演技をしていますが、子供達とごっこ遊びに興じる姿はいかにもネバーランドを想像したバリ役にはまっています。 ピーター役のフレディは『チャーリーとチョコレート工場』でもジョニーと共演していますが、あれを観て『ネバーランド』から1年間で彼は背も伸びて随分大きくなったような気がしました。大作に出続けて中身もきっとものすごく成長したのでしょう。『ネバーランド』での彼は、早く大人になりたがっている心を閉ざした、子供らしさの無い瞳の暗い、やり場の無い少年役を見事に演じています。 ジュリー・クリスティやダスティン・ホフマンと言ったベテランが、やっぱり上手いなあ。ホフマンは最初そうだと気付かない位自然体。クリスティはしっかりと役をつかんで演技していたような気がします。 ネバーランドは限りなく美しい世界です。想像する側は、そこにい続けたら大人にはならない、いつまでも子供のままだということ。ネバーランドに行けるような想像力を持つ事は大切だけど、そこから現実の世界へ帰る勇気を持たなくては行けないし、戻る事の大切さも必要。そんな気がしました。 美しい映像と、ラストシーンが深く胸を打ちます。 FINDING NEVERLAND 2004年 アメリカ/イギリス 監督:マーク・フォスター 脚本:デイヴィッド・マギー 出演:ジョニー・デップ、ケイト・ウィンスレット、フレディ・ハイモア、ジュリー・クリスティ、ダスティン・ホフマン、ラダ・ミッチェル お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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