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カテゴリ:アメリカ映画
≪強い意志を持った二人の偉人≫
昨日メグ・ライアンがCM出ているのを見てたらパティ・デュークに似ている事に気付きました。特に横顔が何となく。ってなわけで(?)今日はこの映画のレビューを書きたいと思います。 生後わずか一年半で病気により目が見えず、耳が聞こえず、話が出来なくなってしまったヘレン・ケラーが、恩師アニー・サリバン女史により三重苦を克服する有名な事実をベースにした舞台劇の映画化作品です。 小学生の頃へレン・ケラーの伝記を読み、その頃は三重苦を克服した彼女に感動し偉い人だと思った記憶があります。もちろんその後彼女が社会福祉に身を捧げた一生を送ったこと、いろんな苦難を乗り越えた事は素晴らしいですし、並大抵の事ではなかったと想像します。でも、小学生の頃はあまり気付かなかったかもしれません。一番の功労者はサリバン女史だと。 甘やかされて育ったヘレンは躾けもされてなく、ただ家人の邪魔にならなければ何をしても良いというような状態にありました。そこでサリバン先生はまずはヘレンに服従させる事を教え込みます。そして何よりも物には全てに名前がある事をわかって欲しいと思っているのです。最初から無理な事だと諦めているケラー家の人々を説得するのも、そしてヘレンと向かい合う事の難しさからも一歩も引かずに正面から向き合うサリバン先生。この人なくしてはその後のヘレンは有り得ませんでした。 原題の"THE MIRACLE WORKER"とは、まさしくサリバン先生のことです。無理だと思われていた事をヘレンに教えた彼女こそ「奇跡の人」です。でも、もちろんヘレン自身もそうなのです。へレンが人並み以上に実は賢い子供であったからこそサリバン先生の教える事も理解でき、次々といろんな事を覚える事が出来たのです。 サリバン先生とヘレンの死闘ともいうような場面が幾度となく出てきます。サリバン先生の暗い過去の経験から、彼女には恐るべき強い心と忍耐と、そしてやさしい心があったのだと思います。そのあたりをバンクロフトが実に上手く表現していましたし、サリバン先生とヘレンの死闘の様子はバンクロフトもデュークもものすごい熱演でした。 そして、あの「ウォー・・・」と水の事がわかるシーン。あのシーンを思い起こすたびに感動で胸がいっぱいになります。水が何かと言うことがわかったあのヘレンの顔。パティ・デュークも子役ながら見事な演技でした。 その後パティ・デュークがサリバン先生役、『大草原の小さな家』でローラ役をしていたメリッサ・ギルバートがヘレン役でリメイクされましたね。あれはあれで良かったと思いますが、62年版の方がいろんな面で一枚上でしょう。 THE MIRACLE WORKER 1962年 監督:アーサー・ペン 原作/脚本:ウィリアム・ギブソン 出演:アン・バンクロフト、パティ・デューク、ヴィクター・ジョリー、インガー・スヴェンソン、アンドリュー・プライン お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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