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テーマ:映画レビュー(894)
カテゴリ:アメリカ映画
≪痛そうー!・・・なんだけどスタイリッシュ≫
タランティーノ作品は『パルプ・フィクション』が初めてだったのですが、それまで敬遠していたにも関わらずあれがとても面白かったので、彼の他の作品も是非観たいと思っていました。 この作品の事は何となくは知っていました。ハーヴェイ・カイテル出演、タランティーノ自身も出ている。みんな黒尽くめ、そしてあの有名な"Little Green Bag" の曲。 宝石強盗のために集められた6人の男達。互いの名前や素性は全く知らされておらず、色の名前で呼び合う。彼らは宝石店を襲撃したが失敗。彼らの中に「犬」がいたのだった。 私がタランティーノを敬遠していたのには、暴力シーンが多そうだ、というのが一番の理由だったのですが、にも関わらず『パルプ・フィクション』を観て思わぬ拾い物をしたような嬉しさを味わったのは、時間軸を交わらせた展開やどうでもいいような雑談が意外や意外、とても面白かったからです。 本作はタランティーノ監督のデビュー作だそうですが、これが世に出たときの衝撃はさぞかし大きなものだっただろうと想像出来ます。 オープニングの黒尽くめの男達のカッコ良さ、音楽も最高にいい。そして、マドンナの"Like A Virgin"についての与太話。「何よー!」と思いながらも引き込まれてしまう、その会話の面白さ。 時間軸の交差って、ややもすると何が何だかわからなくなったりするんだけど、そこの所は実に巧くストーリーを蹴散らさないで、このタランティーノって人のシナリオの巧さはただモンじゃない、と思わされました。 これだけ主な登場人物を出させておいて、それぞれの個性を巧く引きだしていて、会話と音楽のマッチも絶妙。 ニックネームを色に例えたところが又面白い。「Mr.ピンク」という呼び名をいやがるブシェミがおかしいのです。確かにイヤだろうな…(笑) 痛そうでたまらない暴力シーンはやっぱり苦手ですが、この映画Mr.ホワイトとMr.オレンジや、エディやMr.ブロンドの関係などは「仁義」を感じます。やっぱり日本の仁侠映画が好きなタランティーノならではの感性かもしれません。 RESERVOIR DOGS 1991年 監督/脚本:クエンティン・タランティーノ 出演:ハーヴェイ・カイテル、ティム・ロス、スティーヴ・ブシェミ、マイケル・マドセン、クリストファー・ペン、ローレンス・ティアニー、エドワード・バーカー DVD オリジナル・サウンド・トラック お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2007.01.20 17:13:26
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