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テーマ:映画レビュー(894)
カテゴリ:アメリカ映画
1976年ドイツで実際に起こった事件をベースに映画化された作品です。 女子大生エミリー・ローズは、大学の寮でルームメイトが帰省した日の午前3時に怪奇現象に襲われた。それ以来彼女は激しい痙攣を起こしたり、幻覚を見るようになりその症状は悪化する。帰省して療養中、病院の治療も功を成さず、自分には何か取り付いているのではないかと思い、敬虔なカトリック教徒の彼女は、家の教区の神父ムーア氏に悪魔祓いを依頼する。しかし、その甲斐なく彼女は命を落としてしまう。過失致死罪で起訴されたムーア神父は、やがて敏腕女性弁護士のエリンにエミリーに起こった事を話し始めた。 神父は過失致死罪に問われるのか、悪魔祓いは正当だったか、をいろんな人の証言や神父の回想などで進んでいく法廷映画と言ってもいいくらいですが、オカルト・ホラー映画としては『エクソシスト』や『オーメン』程の迫力はないにしろ、私は結構怖かったです。何が怖かったかと言うのは後に書きたいと思いますが、映像的にはエミリー役のジェニファー・カーペンターの熱演。CGとかは使ってないと以前聞いたことがあるのですが、ものすごい形相でのけぞり、硬直し、まさしく怪演。 法廷劇云々よりも、このエミリーの起こったとされている事そのものを考えると怖いのです。 もしかしたら彼女は多重人格障害(現在の正式名は解離性同一性障害というのだそうだが)ではなかったのか?とも思えるのです。「24人のビリー・ミリガン」は実話で、全く本人が知らない国の事を知っていたり、その国の言語をしゃべったりと想像も出来ないことが起こりうるのがそうですから、エミリーもその可能性もあるのではないかと。ただ、多重人格の場合は、違う人物になった時の記憶と言うのが別の人物になった時点で消えているのに対し、エミリーは全部憶えていましたからね。 目に見えない存在のものを否定する方ではありません。どちらかと言うと、どうしても説明の出来ない不思議な世界があると思っている方です。ただ、エミリーの死の前に起こった出来事、○○○に導かれた話が出てくると???と思ってしまうのです。まあ、これは私がクリスチャンではないので、どうしてもあの場面が理解出来ないというところなのですが。 悪霊を取り祓う儀式を経験した人も身近にいるし、前にも書いた事があるように、変なものが写真に写っていた経験もあるので、それはやっぱりあるんじゃないかな、と感じているからこういう映画は怖いんです。又逆に、もしそれが精神的な病気でそういうものを見たりする事の可能性もあるから、そっちの方も怖い。 そういうことを考えると、やっぱりホラーなんだと思うんです。不思議だから怖い、わからないから怖いという。 THE EXORCISM OF EMILY ROSE 2005年 監督:スコット・デリクソン 脚本:スコット・デリクソン、ポール・ハリス・ボードマン 出演:ローラ・リ二ー、トム・ウィルキンソン、ジェニファー・カーペンター、キャンベル・スコット DVD お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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