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カテゴリ:アメリカ映画
アンソニー・ホプキンスは、静かで、知的で、品格があり、と言う役が多い中、こんなすごい殺人鬼の役も、と言うのを見せ付けられたのがこの作品でした。 若い女性の皮を剥いで、死体を川に流すという連続殺人事件の捜査に行き詰まっていたFBIは、元精神科医で、患者を何人も殺し、精神病院に厳重に隔離されているレクター博士にこの殺人犯の心理をといてもらうべく、訓練生のクラリスを彼のもとへと向わせる。 この映画を観たのはもう随分前ですが、そのインパクトはものすごく強いものがありました。変質な犯人の気持ち悪さと、解決時のハラハラ感、そしてレクター博士の異常さと、彼とクラリスのやり取りの緊迫感は、今もしっかり印象に残っています。 狂気に満ちたレクターのホプキンスを観て、彼の演技の幅広さ、そして巧みさを改めて見せられた思いでした。 そして、ジョディ・フォスターが美しく知的で、でもあるトラウマを持った優秀なFBI訓練生という役どころにぴたりときていて、ホプキンスとジョディの2人の見事な演技が、この映画をより引き立たせています。皮剥ぎ連続殺人事件という猟奇的な事件のおそろしさよりも、レクターの真の異常さがとても恐ろしく、そして、とても面白い映画でした。 私は後に『ハンニバル』を観たのですが、何故かあれを長い事『レッド・ドラゴン』と勘違いしていました。『ハンニバル』は気持ち悪すぎて、もう二度と観たくありませんが、『レッド・ドラゴン』は未見なので、そちらは観たいと思っています。そんなに気持ち悪くはなさそうなので…。 しかし、この作品はもう17年も前になるけれど、当時はこういう猟奇的事件を引き起こす犯人というのは、ごく一部の異常な人物、特にほとんどが男性だったけれど、最近の死体をバラバラにしてしまう行動とかをこの日本で、それも女性や未成年者とかが起こしてしまうというのは、一体何なのでしょう。一見ごくフツーの隣に住んでいる人がこういう事件を起こすかもしれないという恐怖の方が、もっと恐ろしい気がします。 THE SILENCE OF THE LAMS 1990年 監督:ジョナサン・デミ 脚本:テッド・タリー 原作:トマス・ハリス 出演:ジョディ・フォスター、アンソニー・ホプキンス、スコット・グレン、テッド・レヴィン、アンソニー・ヒールド DVD お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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