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カテゴリ:アメリカ映画
≪天使からの贈りものは、...≫
タイトルとDVDのジャケットに興味を持って観た作品でした。そこに写っていたのはティーンの少女と思っていたし、タイトルから勝手に自分で想像していたのとは、ちょっと違う映画でしたがいい作品でした。 5年間の刑期を終えたパーシーは、再出発するために、美しい森の田舎町でバスを降りた。気難しい老婦人ハナが経営するレストランで働く事になった彼女。初めはよそ者の彼女に町の人々は、無遠慮に興味津々の眼差しを向けるが、次第にパーシーの魅力に引き込まれていく。そんなある日・・・ もっと小さな女の子のファンタジックな話だとばかり勝手に思っていました。 でも実際は、周囲の軋轢の中、自分の過去を癒す事が出来ずにいる、しかしそこで再生しようとする女性の、ひたむきで悲しいストーリーだったのです。 ただでさえ小さな町に来たよそ者は奇異の目で見られるもの。それが刑務所を出たばかりの女性だと知れば尚更。しかし、心根は純粋なパーシーは、気難し屋のハナをはじめ、町の人たちの心を捉えていきます。 小さな町の美しく静かな森の風景に目を奪われながら、同時に少しずつ登場人物たちの謎を知る事になります。 パーシーとハナの共通の心の傷。それは子供。それ以上は言えません。 正直言って、救いようのない話だと思います。何故そうならなければならなかったのか…。しかし、だからと言って不思議と後味が悪くない作品でした。 どんよりとした冬の間繰り広げられる物語ですが、ラストは花の咲き乱れる穏やかな春の日に、赤ちゃんと共に若い女性がやって来ます。そこにパーシーの意思がきちんと伝わり、実がなったような気がして、仕方ありませんでした。ここが一番グッと来たかも。 メーン州はいろんな映画のロケ地として出てきますが、本当に美しいですね。パーシーが一人山の上からこの風景を眺めているシーンを、今思い出しています。 原題はハナの経営するレストランの名前ですが、邦題は練りましたね。 THE SPITFIRE GRILL 1996年 監督/脚本:リー・デヴィッド・ズロトフ 音楽:ジェームズ・ホーナー 出演:アリソン・エリオット、エレン・バースティン、マーシャ・ゲイ・ハーデン、ウィル・パットン 他 DVD お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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