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テーマ:映画レビュー(894)
カテゴリ:アメリカ映画
≪結構ブラックなところ、いいですねー≫
裕福なボードレール家の姉弟妹は両親を火事で亡くし、遠縁のオラフ伯爵に引きとられることになった。しかし、伯爵の本当の狙いは彼らの両親の遺産である事に気づいた三姉弟妹はそこから逃げる。だが、オラフ伯爵は執拗に追い続け… タイトルの如く、レモニー・スニケットの児童文学の映画化作品です。本を読んだ事はありませんが、なるほど、童話らしくしっかりブラックユーモアです。 まずオラフ伯爵、実は私はほとんど何の情報も無しに観たものですから、ジム・キャリーが演じている事を最初は全く気づきませんでした。それくらい化けていますのでわかりません。しかし、あのオーバーアクションは確かに彼なのですが…。ジム・キャリーの七変化は楽しめますが、彼を嫌いな人はうんざりかもしれません。私は特別好きでもありませんが、そんなに気になることもありませんでした。 ボードレール姉弟妹はそれぞれに個性豊かです。長女のヴァイオレットは発明の天才。ひらめきが必要な時は髪を一つに結びます。長男のクラウスは本の虫で、読んだ本の内容を全て記憶している。次女のサニーはまだヨチヨチ歩きで、わけの分からない言葉をしゃべり、一度噛みついたら離しません。次々にぶつかる困難や危機を、こういう特性を活かし勇気を持って乗り越えていきます。 もう一年以上前に観たので記憶が少し欠けていると箇所もありますが、サニー役の赤ちゃんがとっても可愛かったです。ヴァイオレットとクラウスと比べるととても小さいので、お姉さん達がいつもサニーを抱っこして守り、しかし、意外なところでサニーが活躍するのも見モノ。 何と言っても、映像が美しい。不幸せな感じを増長するかのような薄暗く寒々しい色合いやセット。ドラキュラ伯爵が住んでいそうな雰囲気のゴシック調の建物や、時代がいつかはっきりしないような設定、そしてCGも上手く使われています。衣裳や小物もいいです。 「どうして?」という部分は色々出てきますが、児童文学が原作だからでしょうか、その辺はあまり深く追求されていません。しかし、絵本の世界から抜け出てきたような映像が一番の魅力。そして、不幸は次々起こっても「そんなに不幸なの?」と思えるくらい、子供達が力を合わせて難局を乗り越える所がいいのではないでしょうか。子供と一緒に楽しめます。 メリル・ストリープやダスティン・ホフマンなど名優も出演。メリルがすごくいい。ジュード・ロウも声の出演。 それから、タイトルバックの影絵がすごくステキでした! LEMONY SNICKET’S A SERIES OF UNFORTUNATE EVENTS 2004年 監督:ブラッド・シルバーリング 脚本:ロバート・ゴードン 出演:ジム・キャリー、エミリー・ブラウニング、リーアム・エイケン、カラ・ホフマン、シェルビー・ホフマン、メリル・ストリープ、ティモシー・スポール、ビリー・コノリー、ダスティン・ホフマン、ルイス・ガスマン、ジュード・ロウ【声】 他 DVD ジム・キャリー/レモニー・スニケットの世にも不幸せな物語 CD レモニー・スニケットの世にも不幸せな物語 オリジナル・サウンドトラック お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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