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テーマ:映画レビュー(894)
カテゴリ:アメリカ映画
ベトナム戦争で顔に負傷したアルは、帰国して同じく戦争のショックで精神病院に入れらている友人バーディの所へ尋ねていく。かつてバーディは鳥になりたがっていたが、今の彼はその鳥のように裸でうずくまって誰とも口をきかなかった。アルは、バーディをなんとか回復させようと努力するが… 現在の精神病院でのシーンと、ハイスクール時代のシーンが交錯しながら進んでいきます。 元来バーディは鳥に憧れ、鳥になりたいと思っていたハイスクール時代からちょっと風変わりな少年でした。言わば、自分が鳥になったと妄想する事で現実逃避していた。だから彼は戦争に行かなくても、そうなっていたのかもしれません。 ここでは、友人の問いかけになら答えるかもしれない、と言う医師の最後の治療法の要として、同じように戦争に行き、身体に傷を負ったアルがバーディに必死に問いかけます。 しかし、一向に反応を示さないバーディ。ただただ、鳥のように自由に大空を飛ぶことを夢見続けているバーディ。 これは、本当なのか、それともバーディの芝居なのか? とにかく、バーディを演じるマシューの澄んだ瞳が印象的。その純真無垢さは、決して芝居ではない、と思わさせます。 そして、アルを演じるニコラスの若かりし頃のちょっと生意気な感じと、必死でバーディを現実に引き戻そうとする演技。2人の主役にはどちらにも目を見張ります。 ラスト、澄み切った大空へ、ああとうとうそういう結末か…と思う時に…まさか… いやいや、これは言いますまい。 裸でベッドにうずくまるバーディがとにかく印象的で、もしあんな姿の友達を見てしまったら、どうにかして現実に戻したい、と思うのだけど、もしかしたらバーディはこのままのほうが幸せだったのか…? しかし、ラストに向って否応無く高まっていく緊張感が脱力しそうになるものの、ホッとして、ああ、これでいいのだ、と思ってしまいます。 反戦というより、友情物語ですね。 音楽もいいです。 BIRDY 1984年 監督:アラン・パーカー 脚本:サンディ・クルーフ、ジャック・ベアー 原作:ウィリアム・ワートン 出演:マシュー・モディーン、ニコラス・ケイジ、ジョン・ハーキンス、サンディ・バローン 他 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2009.05.31 16:19:06
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