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2012.10.14
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カテゴリ:ふる里忘れがたく

 

           里山の動画を繰り返し見ながら、田舎を脳裏で重ね合わせて映している。

           私のブログを訪れてくださる人の、どれくらいが都会に住む人だろう。

           どれくらいの人が田舎を持っているだろう。

           どれくらいの人が田舎へ帰れないだろう。

           どれくらいの人があの映像を懐かしんだだろう。


           でも、「帰れない」という意味では、同じ場所に住んでいても、

           環境ががらりと変わってしまったということもあるだろう。

           例えば学校の校舎が建て替えられて、鉄筋コンクリートになれば、

           元の木造の校舎には戻れないように。

           ダムの底に沈んで、土地ごとごっそりと無くなってしまうように。


           私が現在住んでいる場所でさえ、その昔は水田が広がっていて、

           すぐ近くを川が流れていたそうな。

           場所としては今住んでいるところからほんの数十メートル歩けばその川が

           あったことになり、とてもではないが今では想像することも出来ない。

 

           子どもの頃の記憶はどうして、あんなにも鮮烈で尊く感じるんだろう。

           動画の中にあった、スイカを食べるカブトムシの姿に思わず、

           うわ~っ!可愛いっ!と声に出た。

           どんなに大きなダイアモンドより、私には貴重な宝石に見える。

           兵ちゃんへのリコメントを書きながら、祖母を思い出したら鼻風邪がぶり返した。

 

           山の畑での作業の帰り、たぶんどこかの朽ち果てて半ば堆肥化した

           椎茸のホダ木の下からでも捕ってきてくれたんだろう。

           祖母がカゴいっぱいにカブトムシを捕ってきてくれたことがあった。

           私と弟はもう、うわあ~~~~っである。

 

           自分たちでもよく、蝉やトンボ、カブトムシやクワガタを捕って遊んだ。

           カブトムシに素肌をつかまれると、離す時に痛いよね~。

           トンボを指から引き離す時とかそんなちょっとした感覚を、

           どうして今も昨日のことのように覚えているんだろう。


           「セキ」と呼んでいた用水路で、フナやドジョウを追いかけるのに夢中になって、

           うっかりお尻を水につけてパンツを濡らしてしまったときの、

           この世の終わりみたいなあの深~~~~いブルーな気持ち。

           けれどなぜあれほど毎年毎年、同じ遊びを繰り返しても飽きなかったんだ。

           そしてそれを、いつを境に終わりにしたんだろう…。


           都会育ちの子どもは、カブトムシは捕るもんじゃなく、お金で買うもの。

           動かなくなったら電池を変えればいいと思っているというのは本当なんだろうか?

 

           夕焼け小焼けの歌のように、記憶に残ってはいないけど、私はたぶん

           祖母に背負われて赤トンボを見たこともあるんだろうな。

           私の田舎の想い出は、祖母無しでは語れない。

           孫にデレデレと甘いだけでない、厳しくもやさしい祖母だった。

 

           なのに私は、祖母についてのことで知っているのは、

           亡くなった私の弟の誕生日2月11日の一日前、

           2月10日が誕生日だってことくらい。

 

           もし今祖母が生きていたら、一緒にあれをしたい。これをしたい。

           あれを訊きたい、これも訊きたい。そんなことばかりだ。

           つまりそれは、後悔ばかりということで…。

           子どもの頃ではあったけど、もっと農作業の手伝いをしてあげればよかった。

           一緒についていったことはあっても、遊んでいるだけだった。

           そう、私は祖母の働く姿ばかりを見ていたのだった。

 

           ああ、もうひとつ祖母について知っていることがあった。

           若い頃は、女工さんだったとか。

           祖父は、養蚕に関係した施設の所長のような人だったらしい。

           黙々と野良仕事や家事や達者な和裁で針仕事をこなしながら、何を思っていただろう。

           おそらく、私よりも若い歳で連れ合いである祖父を亡くしていると思う。

           どんなにか大変だったろうな…。

 

           祖母が作った野菜は、本当に美味しかったけれど、そのことを生きている間に

           ちゃんと伝えたことはなかったかもしれない…。

 

           思い出せることはいつも同じことばかり。

           同じ時と空間を共有した人が話し相手にいれば…。

           祖母か弟が生きていれば、話しながら思い出すこともあるだろうし、

           私とは違うことを覚えているだろうから、想い出が増えただろうに。

           これからは減ることはあっても、今以上増えることはない…。

 

           室内が28度もあった昨日とは打って変わって、コタツを出したいほどの

           今日の午後の雨に、思わずフリースを出した。

           私は、秋よりもこの寒さに人恋しさを感じる。

           かといって、冬が嫌いか?と言うとそんな単純なことはなく、

           私が寂しいことは季節の好き嫌いには関係ないのだ。

 

           ああ、フリースから柔軟剤のいい匂いがする…。

           アップにしていた髪を下ろした時に、フッと香る匂いみたいだ。

 

 

*☆*:*☆*:☆*:☆*:☆*:☆*:☆*:☆*:☆*:*☆*

 

昨日使った曲「Broken Angel」は、SKY.FMで聴いていて、

いいなと思った曲なんだけど、

PVの映像のストーリーは、映画「ゴースト」ばりの内容だったようだ。

今日のPVは、どうやらその続きらしい。

ちょっと結婚相手が可哀想でないか?子どももいるのに…号泣

 

★ Arash / Pure Love ★






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最終更新日  2017.12.15 02:21:18
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