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2006年06月06日
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藤沢周平の短篇集。
秋の朗読会で私が読むことになった作品である。

藤沢周平は直木賞作家で映画「たそがれ清兵衛」の著者
そのくらいしか知らなかったので、
今回朗読するために藤沢周平の作品を読む機会が出来てとても良かった。

盗人の研ぎ屋、嘉吉が、盗みに入ろうとして雨宿りをしている。
雨宿りをしながら様々な人間模様を見ているウチに、
不幸な母子に同情して優しくウチまで送り届ける話。

この短篇集の作品はすべて、私に人間の一番大切な物を思い出させてくれた。

人間は弱い。あさましく醜くもある。
でも、そうだからこそ、決して忘れてはいけないものがある
それが藤沢流の人情だと思う。
それを忘れないことで人間として誇りを持って生きていける。

平凡でささやかな家族の語らいや日々の諸々。
その中で生まれる情感こそが、人間の本当の安らぎだと思った。

読んだ後、心が優しくなる作品集。
是非読んで下さい。





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最終更新日  2007年03月09日 11時00分20秒
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