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テーマ:お勧めの本(7364)
カテゴリ:本
奥田英朗の著書。
あの「イン・ザ・プール」を書いた作者と同一人物?? と疑ってしまうような内容。 主人公の少年二郎は東京に住む小学6年生だ。 彼の父親はやっかいな人物。 元過激派。学生運動を今もずっと続けているような心の持ち主。 その父親に振り回される二郎。 この父親は現代人が忘れてしまったものを しっかり持って生きているので、 たまらなく魅力的ではあるが 二郎同様、ちょっと勘弁して!!と叫びたくなったりもする。 南の島に行ってからは 水を得た魚のように、 生きる力をみなぎらせたたくましい男となる。 昔日本のジャンヌダルクと呼ばれた妻と共に 観光開発業者や国家権力の手先(警察等)ととことん戦い抜く。 なんか、はちゃめちゃで笑っちゃうけど 案外今の日本に必要なのは こういう人ではないかしら。 いつのまにか口出しせぬが一番と 長いものに巻かれ 自分の生活を守るだけが精一杯と 小さな幸せにしがみつく。 それも人生だとは思うけれど なんだか寂しい気もしないではない。 小説の中では 二郎の父親と一緒に戦っているような気分がして 結構楽しかった。 「豊川悦司」主演で 映画化もされている。 機会があったら見てみたい。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2007年12月05日 09時15分45秒
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