[スェーデンの冬]の記事一覧 | FAM. FREJ OF STOCKHOLM

ひび割れ警報！

もう慣れたとはいえ、この寒さの中を走るのはなかなか楽ではない。今朝は気温がマイナス8度で先週より6度も暖かかったので、身に着ける物も急遽変更しなければならなかった。　天気予報では思い切り寒くなるって言っていたのに、信用するほうが馬鹿だった。週3回位走っていれば朝の時間が無いときに迷う必要もないのだが。先週より一枚薄着、つまり長袖のランニングシャツ2枚の上に薄いフリースシャツとランニングタイツ、ランニングジャケットとオーバーパンツ。毛糸の帽子とフリースの手袋にスキーソックス。シューズの上にはあのスパイクかんじきである。　膝が痛むと困るのでブアツいサポーターまでして、水のベルトも。まるで冬の幼稚園児である。先週はこれにフリースのヘアバンドとベストまで着た。走り始めた頃には気温がマイナス6度まで上がり、20分位で汗びっしょりになってしまった。一緒に走っている人たちも同じ。彼らもトレーニングプランに従って週3回走っているわけではないようである。頬だけはじんじんと冷えるが、グループ（今は4時間15分グループまで昇格！）のリーダーの一人であるリンダに聞くと彼女は顔にワセリンを塗っているという。そんなべとべとするのを塗ったら髪の毛とか、飛んできたごみ（があれば）なんかがひっついてしまうではないか。クリームを厚塗りしたら？と聞くと、「普通のクリームなんかは水分が多いからひび割れるわよ」と彼女は言う。ひび割れる、というのはクリームがひび割れるという意味なのか、それとも彼女は肌がひび割れると言いたかったのかは定かではないが、走っている間気になってしようがなかった。なんせベテランランナーのリンダは顔中しわだらけだからだ。と言うことはワセリンは全く良くない様な気がする。　その上クリームもひび割れるのであればこの寒さの中ではどんな顔対策をしたら良いのだろう。

スイートドリーム間違いなし！

外も寒いが、アパート内も冷え冷えしている。アパートはほとんどが温水パネル式だが、Maxにしても室温は19度を越えない。寒がりの家庭では、電気の床暖房（玄関やバスルーム）やパネルヒーターを予備につけている所もあるが、電気代がかさむのでうちにはそんなものはない。なにせ電気代は9月から600％も値上がりしている。　需要と供給のバランスからの市場価格とは言うものの、値下げになった時にはなかなか気が付かないもの。そんな事で、普段は裸同然の格好で寝ているうちのお坊ちゃま達も、最近はTシャツとパジャマのズボンといういでたちである。パジャマ代わりにしているTシャツは、私がクリスマスにプレゼントしたイカス新品なので少々複雑だが、たんすの肥やしになるよりはましかもしれない。クリスマス前にプレゼントの希望を尋ねたとき、二人とも｢分からない｣とか｢思いつかない｣なんていうあいまいな返事をした。ここしばらくこんな答えしか来ないのは二人ともキャッシュが欲しいからだ。おととしもそんな答えをして、パンツと靴下をもらったなんて事は忘れている。現金のプレゼントは断固として拒否している私は、Tシャツを注文しすることにした。前面に大きく私の写真がプリントしてあるやつだ。｢これで来年からは二人とも絶対プレゼントの希望はするね｣　なんて友達に元気付けられたのかどうかは良く分からないが、思ったより見栄えがよく私は結構気に入っているのだ。複雑な表情で息子達が包みを開けたとき、ダンナの一番上のお姉さんが大声で｢はっはっはっ｣と笑い出し、それにつられて2番目のお姉さんも笑い出した。何がおかしいのだ、笑ったりしたら内心では喜んでいたかもしれない息子達も着る機会をのがしてしまうかも知れないではないか。｢サイズが合わなかったらオークションに出して高く売ったら？｣　｢誰か5クローネ(60円)で買う？｣　すかさず長男。｢500クローネ！｣　義理の兄はこういう時に役に立つ。もちろん本人は冗談のつもりだが。その後寒さが続いたおかげで、ママTシャツも家の中で活躍するようになった。慣れれば当人達もなんとも思わないのかもしれない。　スリープ　スウィート。次のクリスマスには写真つきのコーヒーカップでもどうかな。

寒冷難民...になるかも

昨日の夜にジョッギングをしようと思って温度計を見たら22度（マイナス）だったのでやめた。今朝、再挑戦しようとしたが、マイナス18度だったのでくじけてしまった。今日は祝日なのでジムも開いていない。地球温暖化という言葉の響きがついつい美しく感じてしまう。新年に毎週ジョギングするなんて誓いを立てた人たちはどうするのだろう。　誓いを毎月に変更でもするのだろうか。こんな日が続くと屋内に閉じ込められたスェーデン人はますます肥える。他人のことは別としても、私もランニングプランからかなり脱線している。　本当だったら今頃は週3日走っていなければならないのに。天候という都合の良い口実が出来たのは良いが、何とはなしにおなかの周りが緩んできたような気もする。同じように寒さの苦手な長男と、スェーデン脱出の話をしている。「真面目にサッカーかテニスの特訓をしていれば、今頃はバルセロナかフロリダに住めたかもしれないのに。」　あきらめの悪い私の口癖である。それに昨夜見たバルセロナの試合では雪ではなく雨が降っていた。「寒冷亡命なんていうのは出来ないのかなあ。」「ダフォーの難民キャンプにでも住みたいの、あんたは？」「EUでは人道的難民の割り当てをしてるんだからさあ。　寒すぎるのは非人道的ってことでヨーロッパ外の国で受け入れてくれないかなあ。」「どうせだったら言葉が通じてきれいなビーチのあるとこが良いね」「うん。それにあんまり働かなくても良いところ」　情けない息子だ。「じゃあメキシコとかモロッコ？　食べ物も美味しいし。」「でも貧しい生活はしたくないなあ」「夏になったらスェーデンに帰ってくれば良いじゃない」ビザもパスポートもいらない、アフリカに飛んでいった渡り鳥の群れがうらやましい。

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