私の失敗ばなし その1
数年前、託児グループの代表をさせてもらった年がありました。そのとき市では「乳幼児期の子・またはその親」に向けての講座をうっている課が子育て支援関連者を数名呼んで行なう会議がありました。地元の大学の幼児教育科の先生、地元のボランティアさん3,4人、保健師さん(行政)母子保健センター(行政)その課の課長、係長、担当者など十数名でしょうか。そこで行なわれるのは毎年、その課が行なっている(生涯教育ということで多種多様の講座をおこなっている)講座など、事業について検討(?)し意見を出すというものでした。託児グループからは代表者が毎年、呼んでいただいていたのでその年は私が数回、出させていただきました。私はその場で、おとなしく話を聴くことができず、意見をしたこともあります。地元の幼児教育の先生が「最近の若い親は、なっていない。親を教育しなおさなければ」などとおっしゃったり、それをうけて課の職員が「そうなんですよね。子育て広場のある○×会館の駐車場でも、若い母親の駐車マナーが悪く、けしからん」などという会話が飛び交いました。すかさず、ある人が「マナーが悪いのは年配の方の中にもあるわけで、若い母親がと人くくりにするのはいかがなものでしょうか」とおっしゃってくださり「そうだよね!!!」とうなずいて。まあ、そういう感じだということがわかって、「ココの主催者は、問題とか、何が必要でやっていこうということを本気で考えているのだろうか?」と疑問に思ったことも多々ありながら。大日向先生の本などを持参し「子育て支援とは、親支援な部分もあるので、親を批判してもはじまらないのでは」と意見をのべましたが「そーですか、勉強されてりっぱですな」という返事でした。有識者を座長に立てて、行政事業がスムーズにいくよう市民の「お墨付き」をもらう(本当はもらっているわけでもなんでもなく、こういう会議も開いて意見を聞いているという、そういうこと)ということがこの会議の目的なのであり、そこで何かが議論され、つくっていこうというようなものは感じられないのでした。行政にたいする批判的な気持ちもなくはないですが、いちいち批判してもはじまりません。私が「失敗」とおもったのはアプローチの仕方。熱意だけでは通じない、通すことは難しいと感じた出来事でした。