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カテゴリ:あ行=BL小説
イラストは、奈良千春さん。 千野旭(ちのあさひ)・21歳は、後悔というものが一番嫌いでした。 しかし、その後悔をこの半年してきました。 母の千野花枝が亡くなったあの日から・・・。 弟のミツル・6歳は、母の死に直面して以来、自分の殻に閉じこもり、誰ともしゃべらなくなりました。 外に出ることも嫌がり、じっと部屋で過ごしています。 旭の問いかけには、首を振って答えますが、声を出すことはありません。 そんなミツルを守って育てなければと思っている旭です。 旭は、母を亡くしてから、大学を辞め、当時からアルバイトをしていたイタリアンレストラン「ビアンカ」で今もアルバイトをしています。 オーナーシェフの手塚誠は、幼い弟を育てることになった旭を理解し、 細やかな心配りをしてくれます。 手塚の妻は、美人女優の白峰緑子です。 店には、バイト仲間の井川美奈代、主婦の山下佐知子、チーフシェフの兼田、見習いシェフの矢坂がいます。 シフト表を覗き込んだ旭は、美奈代が出勤してこないことを知ります。 3日も休んだ翌日に欠勤するなんて美奈代らしくありませんでした。 オーナーに聞くと「田舎に帰らなければいけないので休む」との連絡があったということでした。 どうしたのだろうと思う旭ですが・・・。 旭はホームベージを持っていて、そこに自作のイラストを載せています。 三倉出版の荻野という編集者からメールが届き、担当作家が旭のイラストを見てほれ込み、 新作の表紙と本文イラストを依頼したいということでした。 旭のイラストを使いたいという作家は、渋澤征武(しぶさわゆきたけ)でした。 バイト仲間の井川美奈代が遊びに来たとき、面白かったからと貸してくれた文庫本の作者です。 渋澤と会うことになり、ミツルにそのことを告げると いつもは出かけたがらないミツルが一緒に行くという意思表示をします。 驚く旭ですが、うれしくもありました。 渋澤にも了解を取り、ミツルも連れて行くことになります。 渋澤の家は、豪邸でした。宇喜田という執事が出迎えてくれます。 渋澤と会った旭は、本格的にイラストを描くことになります。 ミツルとも打ち解ける渋沢でした。 旭が働いている間、渋沢の家にミツルを預けることになります。 ミツルは・・・。 渋澤の家には、渋澤の同級生の女装で占いをする薫・34歳、渋澤の従兄弟の子供で大学生の道朗(みちろう)・20歳、住み込みで働いている宇喜田の甥の浅井栄一・32歳がいます。 彼らもいろいろ事情があるようで・・・。 旭とミツルは、渋澤の家に同居することになります。 そして・・・。 旭とミツルの母は、殺されたのでした。 ミツルは、その時、家にいたのでした。 犯人はまだ捕まっていません。 全4巻シリーズの1巻目です。 とても面白かったです。 旭は、とても生真面目で一生懸命な子でしたね。 ミツルのため頑張っていました。 渋澤たちと知り合って、ちょっと甘えることも覚えられたらいいですね。 ミツルと渋澤にはある共通点がありました。 そこにミツルが懐く要因があったのですよね。 美奈代の事件は、早い段階から犯人はそうだろうなと思えるモノでした。 しかし、男っていうのはどうしようもないですね。 2巻が楽しみです。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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