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テーマ:養子(11)
カテゴリ:養子
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Q2.ほかに養子にはどのような形態がありますか? ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ A2. 一.菊田医師事件 1.事件の経緯 菊田医師は、自分の経営する産院を訪れる堕胎希望の女性に対し、生命がいかに大切なものであるかを説明し、堕胎を思いとどまらせる活動をしていた。 しかし、堕胎を思いとどまっても、生まれた子を母親が育てる事は、事情があってできない。 そこで、誰か育ててくれる親を探す必要があるが、養子はそのための制度でもある。 しかし、「私生児」であることが周囲に知られると、その子はいろいろな局面で差別の目に晒されて生きていかなければならなくなる。 また、子を貰い受けて育てたいという親としては、実の子として育てたいという希望が強い。 そこで、菊田医師は、子を貰いたいという人に生まれた子を斡旋し、その親の嫡出子として出生届をするという事を行なっていた。 これは、虚偽の出生届であり、その届出には医師の出生証明書が添付されるが、菊田医師の行為は虚偽の証明書を作成していた犯罪行為にあたる。 2.事件の結末 愛知県産婦人科医会が告発した。 検察庁は、公判手続きを経ない略式手続きを選択し、医師法違反、公正証書原本不実記載罪、同行使として、略式起訴し、簡易裁判所は略式命令として罰金20万円を科した。 菊田医師は、当初争う姿勢であったが、同医師によって斡旋された約220名の子どもと、生みの親の秘密と、貰い親の家庭の平和を守るため、略式命令を受け入れ、刑事事件としては落着した。 3.虚偽の出生届 このような、虚偽の出生届を出した後で、親子関係不存在の確認を求める調停や訴訟の形で紛争になるものが年間2000件くらいに上ると言われています。 そこで、特別養子制度というものが立法されました。 二.そのほかの様々な養子 1.自分の孫を養子にする このような養子が行なわれるひとつの目的は、相続人を増やすことによる相続税の節約にあったため、節税養子とか、相続税養子とか呼ばれることがあります。 すなわち、相続税算定の際、昭和63年までは、基礎控除2000万円に加えて、法定相続人1人について400万円が遺産総額から控除されることになっていました。 そこで、養子を3人作れば、それだけで1200万円の控除が増えるわけです。 バブル経済の地価高騰の際、この方法が関心を集め、一度に20数人の養子を作るという極端な例も現れ始めました。 そこで、昭和63年の税制改革の際、基礎控除額を4000万円(現在は5000万円)+800万円(現在は1,000万円)×相続人数としました。 そして、カウントされる養子の人数を、実子がいれば1人、実子がいなくても2人までに限定しました。 孫との養子縁組は、親から子、子から孫と2度にわたって課税される相続税を1度の課税にしてしまう効果もあります。 2.面会養子 刑務所で、受刑者と面会するには一定の親族関係が必要なので、その資格を作るため、暴力団の親分が子分と面会するために、養子にする、といった方法をとることがあります。 3.このように、どのような目的にも使うことができ、実際に多様な目的に使われているのが日本の養子制度の実体です。 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 市民法務塾・・・冬の講演会・・・ご案内 わたしも所属している市民法務塾で、下記日程で講演会が催されます。ふるってご参加下さい。 「男女トラブル解決法」 講師:行政書士 藤本 修 先生(中央支部) 日時:平成18年2月9日(木) 受付:午後6時00分 開始:午後6時30分 終了:午後8時25分 定員100名 場所:月島区民館 東京都中央区月島二丁目8番11号 (TEL 03-3531-6932) 会費:1000円(資料代込み) 申し込み方法: 当日午前中までに、事務局長菅原次郎あてに、メール、FAX,お葉書でお申し込み下さい。 申し込み先: 郵便162-0065 東京都新宿区住吉町6-3山岸コーポラス402 市民法務塾事務局長 菅原次郎 FAX:03-3351-2823 e-mail: ake@sun.nifty.jp なお、詳しいことは市民法務塾のホームページをご覧下さい。 URL http://plaza.rakuten.co.jp/shihojuku/ ■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■ 人気ブログランキングに参加しています。応援宜しくお願いします。 ポチッ! 人気blogランキングへ ■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■ 離婚・相続等の法律問題でお困りの方は↓ 櫻井法務行政書士オフィス ■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■ お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2006.02.02 10:39:04
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