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テーマ:楽天写真館(356027)
カテゴリ:山野草
☆8月12日から14日まで、新潟県県新潟市北区に行きました。新たな植物との出合いもありました。新潟市北区での自然観察を紹介しています。キクイモの花です。(2017年8月13日撮影)。
☆キクイモは、北アメリカ原産の帰化植物で、キク科ヒマワリ属の多年草です。イモ(塊茎)から茎を伸ばし、草丈は、1メートルから3メートルにもなります。 ☆キクイモは江戸時代に渡来したといわれていますが、明治以降に食用・アルコール製造の目的で本格的に導入され、各地で栽培されました。今では全国各地に逸出して雑草化し、道端や荒れ地に大きな群落を作っています。 ☆キクイモの葉は、長楕円形で粗い鋸歯があります。キクイモの茎の下部の葉は対生で、茎の上部の葉は互生だそうですが、茎の下部の葉は確かに対生です。 ☆いっぽう、キクイモの茎の上部の葉は互生しています。茎の下部の葉は対生で、茎の上部の葉は互生というのは、ヒマワリでも観察できます。キク科ヒマワリ属の共通の特徴です。 ☆キクイモの茎や葉には、粗い毛があります。 ☆キクイモは、茎の上部で分岐して、茎の先端に直径8センチ程度の頭状花を1個ずつ上向きにつけます。 ☆キクイモの舌状花の周りの総苞片は3列で、上はそり返っています。よく似たイヌキクイモは、総苞片が2列で長く、あまり反り返らないそうです。総苞片には、たくさんの細い毛が見えます。 ☆キクイモの花の内側には多数の筒状花、まわりには10~20個の黄色い舌状花が1列に並びます。 ☆キクイモの舌状花を見ると、雄蕊も雌蕊も見えませんので、無性です。生殖機能を持たない装飾花です。筒状花(管状花)をよく見ると、花冠の先端が5つに分かれているのがわかります。 ☆キクイモの花は雄性先熟で、雄蕊が先に成熟して花粉を出します。この花の周りで咲き始めた筒状花は、雄性期の花です。5つに分かれた花冠の中から茶褐色の筒状のものが伸びていますが、これは雄蕊の葯が合着して筒状になった集約雄蕊です。集約雄蕊の先端には、花粉が見えるようです。 ☆この花では、キクイモの筒状花の雄性期から雌性期への移り変わりがわかります。中央は開花していない蕾、その周りに開花して集約雄蕊が伸びている雄性期の花、外側には雌蕊花柱が伸びている雌性期の花が見えます。 ☆こちらは、花粉を出し終えて雌性期になった花です。集約雄蕊の中から雌蕊花柱が伸び、先端が2つに分かれて反り返り丸まっています。 ☆キクイモ(菊芋)の名は、キクに似た花を咲かせ、根に芋ができるので名付けられました。キクイモの塊茎は、サトイモのような形をしているそうです。 ☆キクイモの花言葉は、「陰徳」「美徳」「恵み」「気取らぬ愛らしさ」で、「陰徳」とは人に知られないようにひそかにする善行を意味するそうですが、畑の雑草で外来生物法では「要注意外来生物」に指定されながらも生活習慣病を予防・改善する優れた薬効を備えていることに由来するのでしょうか。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2017.08.26 06:00:10
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