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テーマ:楽天写真館(356035)
カテゴリ:山野草
☆9月25日から28日まで、静岡県富士宮市へ行きました。田貫湖周辺などで自然観察をしました。静岡県富士宮市での自然観察を紹介しています。白糸の滝で見かけたシュウカイドウの花です。(2017年9月26日撮影)。
☆シュウカイドウは、中国南部から東南アジアの原産で、日本には江戸時代の嘉永年間(1624~1644年)に中国から渡来し各地で栽培されたたシュウカイドウ科シュウカイドウ属(ベゴニアBegonia属)の多年草です。日陰で湿気の多い土地に野生化しています。(『日本帰化植物写真図鑑』参照)。 ☆シュウカイドウの茎は、直立して高さ40~60センチになり、緑色で柔らかく、節は紅色を帯び、上方でよく分岐します。 ☆シュウカイドウの葉は互生し、先は尖っており、葉の縁には小さい鋸歯があります。 ☆シュウカイドウは、葉が左右非対称なのが特徴です。 ☆シュウカイドウは雌雄同株・雌雄異花で、茎の上の方に雄花が咲き、下の方に雌花が咲いています。 ☆シュウカイドウの雄花です。4枚の花びらに見えるのは、大きな外花被(萼)2枚と小さな内花被(花弁)2枚です。 ☆シュウカイドウの雄花の中央には、黄色い球状の雄蕊が目立ちます。 ☆シュウカイドウの雄花の中央を見ると、雄蕊には黄色い花糸と葯が見え、花糸は合着して短い柄になっているそうです。 ☆シュウカイドウの雌花です。シュウカイドウの雌花は、斜め下向きに咲くものもありますが、ほとんどが下向きです。シュウカイドウの雌花の子房には3枚の羽状の翼がついています。 ☆シュウカイドウの雌花は3枚の花被片があり、大きな外花被(萼)2枚と小さな内花被(花弁)1枚です。しかし、これには個体差があるようで、右上の雌花のように大きな外花被(萼)2枚と内花被(花弁)2枚のものがあります。内花被(花弁)2枚のものは、小さい内花被片と大きな内花被片が1枚ずつです。 ☆さらに観察してみると、シュウカイドウの雌花に花被片が八重咲きになっているものを見つけました。 ☆雌花の中央に、黄色い雌蕊があります。シュウカイドウの雌花の雌蕊は3本で、花柱の先端は2つに分かれ6本になり、柱頭は螺旋状の複雑な形になっています。柱頭が複雑な形になっているのは、花粉がある雄花の形に似せて虫を呼び込むためだそうです。 ☆シュウカイドウの雌花の子房には、3枚の羽状の翼があり、それぞれ奥に見える2枚は小さく、手前の1枚が大きく張り出して目立ちます。 ☆この写真は昨年撮影したものですが、シュウカイドウは、葉腋に1~3個のムカゴをつけ、ムカゴと種子で殖えていきます。冬越しのために茎葉が枯れる頃、シュウカイドウのムカゴは地面に散らばり、春に芽を出します。(2016年10月9日撮影)。 ☆シュウカイドウ(秋海棠)の名は、漢名「秋海棠」の音読みで、秋にバラ科のカイドウに似た花をつける植物に由来するとのこと。下向きに垂れ下がる花の形が、春に咲くバラ科のカイドウ(海棠)に似ていることから、名付けられたそうです。 ☆シュウカイドウの花言葉は、「片思い」「親切」「丁寧」「可憐な人」「繊細」「恋の悩み」「未熟」などがあるそうです。「片思い」は、ハート形の葉が左右不対象で、縦に二つ折りにしても重なり合わないので、それを通じない思いの報われない恋の「片思い」に見立てたそうです。「恋の悩み」も、同じ由来なのでしょうか。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2017.12.02 05:00:12
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