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テーマ:楽天写真館(356025)
カテゴリ:山野草
☆9月25日から28日まで、静岡県富士宮市へ行きました。田貫湖周辺などで自然観察をしました。静岡県富士宮市での自然観察を紹介しています。ツルニンジンの花です。ツルニンジンの花については、11月10日の日記「ツルニンジンの花。【秋の高尾山での自然観察(続き)・その20】」で紹介していますので、重複している記事があることをお断りしておきます。(2017年9月26日撮影)。
☆ツルニンジンは、北海道から九州の山麓や平地の林の中に生えるキキョウ科ツルニンジン属の蔓性多年草です。(2017年9月14日撮影)。 ☆ツルニンジンの葉は互生ですが、側枝の先ではふつう3~4個集まってつきます。 ☆ツルニンジンの花は、側枝の先に下向きにつきます。 ☆ツルニンジンの萼は5つに分かれ、萼片は長さ2~2.5センチの長楕円形で、先は尖っています。 ☆このツルニンジンの花は、5つに分かれる萼片の1枚が2つに分かれたようで、萼片が6枚あります。 ☆ツルニンジンの花冠は、長さ2.5~3.5センチの広鐘形で、花冠は5つに分かれて先端はそり返っています。花冠の基部には、距があります。 ☆ツルニンジンの花冠を正面から見た写真です。花冠は5つに分かれて先端はそり返り、花冠の内部には紫色の斑紋があります。ツルニンジンはキキョウ科の植物で、他の種と同じように雄性先熟の花です。 ☆この花は、雌蕊より先に成熟した5本の雄蕊から出た花粉が、雌蕊の柱頭の周りについています。雌蕊の柱頭の周りの花粉は、まだ花が蕾の時期に、雄蕊が成熟して出した花粉がついたものです。 ☆雄蕊は既に花粉を出し終えて、花冠の内側に付いています。雌蕊の柱頭の周りに花粉がついていますが、雌蕊はまだ成熟していないので受粉・受精することはありません。花冠の底には蜜があり、この蜜を求めて訪れた昆虫が、雌蕊の柱頭の周りの花粉を体につけて飛び去ります。そして、雌性期になって雌蕊が成熟した他の花で、花粉を雌蕊柱頭につけて受粉・受精させます。 ☆雌性期なったツルニンジンの花です。雌蕊は成熟しており、柱頭が3つに分かれています。ここに、体に他の花の花粉をつけた昆虫がやってきて、花粉を雌蕊柱頭につけて受粉・受精させます。 ☆このように、雄蕊が先に成熟して花粉を出し、雄蕊が花粉を出し終えた後に雌蕊が成熟して受粉・受精するのが、雄性先熟です。自家受粉(自分の花の花粉で受粉すること)を避け、他家受粉(他の花の花粉を受け取って受粉すること)します。同じ種の中でも、多様な遺伝情報を受け取ることによって、固体の生命力を高めるための巧妙な仕組みです。 ☆ツルニンジン(蔓人参)の名は、茎が蔓性であることと、根が朝鮮人参(高麗人参)に似ていることに由来するそうです。別名は、ジイソブで、同じキキョウ科ツルニンジン属のバアソブに比べて大きいことに由来するそうです。バアソブ(婆雀班)の名は、花冠の斑点を老婆のソブ(雀班:木曽地方の方言でソバカスのこと)に見たてたものだそうです。なお、「雀班」の読みは、「ソブ」と「ソバカス」だそうです。 ☆ツルニンジンの花言葉は、「感謝」「誠実」だそうです。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2017.12.09 05:00:10
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