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カテゴリ:山野草
☆自然観察ブログ「しろうと自然科学者の自然観察日記」を始めて6年半、連載は連続2,400回を超えました。そこで、「自然観察の振返り」を随時掲載しています。【自然観察の振返り[5]】はフウロソウ科の植物です。第3回は、ヒメフウロです。(2017年7月4日撮影)。
☆ヒメフウロは、本来は滋賀の伊吹山や徳島の剣山など限られた地域にのみ自生する植物ですが、外国から入ってきた観賞用のものが北海道と本州で帰化していることが確認されているフウロソウ科フウロソウ属の越年草です。園芸植物で「ヒメフウロ」として流通しているのは、別種だそうです。(2017年7月4日撮影)。 ☆茎は基部で分岐し、草丈は20~60センチになります。全草に軟らかい開出した白毛がまばらにあるそうです。(2013年5月2日撮影)。 ☆ヒメフウロの葉は互生し、深く3つに分かれ、小葉はさらに羽状に分かれています。茎の上部の葉は、羽状葉状になっています。古くなった葉や、結実期に入った全草は赤く染まることが多いそうです。(2014年5月14日撮影)。 ☆ヒメフウロの花期は、5月から8月です。花はピンク色の花冠が5つに深く分かれており、雄蕊が10本あります。ヒメフウロは雄性先熟の花なので、雄蕊が先に熟して花粉を出します。自家受粉(自分の花の花粉で受粉すること)を避け、他家受粉(他の花の花粉を受け取って受粉すること)します。同じ種の中でも、多様な遺伝情報を受け取ることによって、個体の生命力を高めるための巧妙な仕組みです。(2013年5月2日撮影)。 ☆こちらの花は、雄蕊の葯に花粉が見えますが、雌蕊の花柱が5つに分かれ始めており、雌性期から雄性期に移りつつあるようです。(2017年7月4日撮影)。 ☆こちらは雌性期のヒメフウロの花です。雄蕊は脱落しており、雌蕊の花柱の先端が5つに分かれています。(2017年7月4日撮影)。 ☆開花した花とともに、果実ができてきている花も見えます。萼片には開出毛と腺毛があるそうですが、長い開出毛があるのがわかります。(2017年7月4日撮影)。 ☆ヒメフウロ(姫風露)の名は、花が小さくてかわいらしいフウロソウから。フウロソウ(風露草)の名の由来は、出入り口が1箇所だけで周囲が木で囲まれている草刈場を「フウロ野」と呼び、フウロソウは草刈場に生える草という意味とのことだそうです。(2012年5月21日撮影)。 ☆ヒメフウロの花言葉は、「静かな人」「変わらぬ信頼」などだそうです。(2017年7月4日撮影)。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2018.09.26 05:23:50
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