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カテゴリ:山野草
☆自然観察ブログ「しろうと自然科学者の自然観察日記」を始めて6年半、連載は連続2,400回を超えました。そこで、「自然観察の振返り」を随時掲載しています。【自然観察の振返り[5]】はフウロソウ科の植物です。第4回は、ゲンノショウコです。(2016年10月4日撮影)。
☆ゲンノショウコは、北海道から九州の山野のふつうに見られるフウロソウ科フウロソウ属の多年草です。白紫花と赤紫花があり、白紫花は東日本に、赤紫花は西日本に多いそうです。(2017年9月26日撮影)。 ☆ゲンノショウコの茎や葉には毛があり、茎の上部、葉柄、花柄、萼には腺毛がまじっているそうです。(2017年8月23日撮影)。 ☆ゲンノショウコの葉は、3~5つに分かれ、裂片には大きな鋸歯があります。写真で見ると、3つに裂けているものが多いようです。ゲンノショウコの葉は、葉柄の基部に小さな托葉があります。(2017年8月23日撮影)。 ☆ゲンノショウコの花期は、7月から10月です。花は長い花柄の先に2個つき、直径1~1.5センチです。(2017年9月8日撮影)。 ☆ゲンノショウコの花柄には、開出毛があります。ゲンノショウコの花の萼片は5枚で、花弁より少し短く、3つの脈があります。萼片の3つの脈のうち中央の脈は、萼の先端から突き出し、細く尖っています。(2017年8月23日撮影)。 ☆ゲンノショウコの5枚の花弁は先端が丸く、花弁には5本の赤紫色のスジがあります。萼片は5枚で、花弁より少し短く、先が細く尖っているのがわかります。雄蕊は10本です。ゲンノショウコは、雄蕊が先に熟する雄性先熟です。この花は雄性期で、雌蕊花柱の先端はまだ開いていません。自家受粉(自分の花の花粉で受粉すること)を避け、他家受粉(他の花の花粉を受け取って受粉すること)します。同じ種の中でも、多様な遺伝情報を受け取ることによって、個体の生命力を高めるための巧妙な仕組みです。(2017年9月8日撮影)。 ☆雌性期のゲンノショウコの花です。雌蕊の柱頭が5つに分かれて開いています。雄蕊から花粉が出終わった後に、雌蕊花柱が5つに分かれます。(2016年10月14日撮影)。 ☆花びらが散って大きくなってきたゲンノショウコの若い果実です。心皮の上部が嘴状に伸び、その下端に種子がある子房が丸くなっています。果実は、蒴果(さくか)です。蒴果(さくか)とは、乾果(乾燥果)で裂開する果実のことです。(2017年9月26日撮影) ☆ゲンノショウコの熟した果実です。熟すと5つに分かれ、裂片は種子を1個ずつ巻き上げます。ゲンノショウコは、開いた果実の形が神輿の屋根のように見えるので、ミコシグサ(神輿草)の別名がついています。(2017年10月10日撮影)。 ☆ゲンノショウコ(現の証拠)の名は、古くから全草を干して下痢止め薬として用い、その薬効が直ちに現れたので「現によく効く証拠」から「現の証拠」に転じたそうです。ゲンノショウコの花言葉は、「心の強さ」「憂いを忘れて」だそうです。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2018.09.27 05:07:17
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