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テーマ:楽天写真館(356044)
カテゴリ:山野草
☆8月22日、東京都八王子市の高尾山に植物観察(15回目)に行きました。その内容を紹介しています。ハエドクソウの花と果実です。葉と花の形から、ナガバハエドクソウではなくハエドクソウと判断しました。(2019年8月22日撮影)。
☆ハエドクソウは、日本全土の丘陵や低山の林や藪の陰に生えるハエドクソウ科ハエドクソウ属の多年草です。日本のハエドクソウは、基本種アメリカハエドクソウの変種(亜種)として分類されています。なお、日本には、ハエドクソウとナガバハエドクソウの2種があり品種(または変種)に分類されています。 ☆ハエドクソウの草丈は、30~70センチです。葉は茎の下の方にまとまってついており対生、荒い鋸歯のある広卵形~楕円形、基部は心形です。基部が心形の葉の形と葉柄が長いことで、ナガバハエドクソウと区別できます。 ☆ハエドクソウの花期は7~8月で、細長い穂状花序を茎の先端と葉腋から伸びる枝の先端に付けます。茎の先端には葉腋から出る2本と中央の1本で、合計3本の花序が出ます。3本の花序が出ているのがわかる数年前に観察した写真です。(2014年8月4日撮影)。 ☆ハエドクソウは、長さ10~20センチの穂状花序に対生する花をまばらに付けます。白色から淡紅色を帯びる唇形花を、下から順に咲かせます。ハエドクソウの花は、蕾の時は上向きで、開花すると横向きになり、果実になると下向きになります。 ☆ハエドクソウの花は、ごく短い花柄があり、萼は筒状で先端は上下の唇形になり、上唇の先端には棘状の3本の突起があり先は曲がっています。 ☆花冠は筒状の唇形花で、上唇は直立して先端が浅く2つに分かれており、下唇は広く開いて3つに分かれています。ハエドクソウの花の特徴は、上唇の先が浅く2つに分かれ、その両サイドが肩状に広くなっていることです。この上唇の形で、ナガバハエドクソウと区別できます。雄蕊は4本で、上の2本は長く下側の2本が短いそうですが、写真では確認できません。 ☆ハエドクソウの果実です。萼に包まれており、先端に棘状の3本の突起が残っています。棘状の3本の突起は堅く鋭くなり、ハエドクソウの実は動物に付着して種子を運んでもらう「ひっつき虫」になります。 ☆ハエドクソウ(蠅毒草)の名は、全体に有毒成分があり、根を煮詰めた汁でハエ取り紙を作ったことに由来します。別名は、ハエトリソウです。 ☆ハエドクソウの花言葉は、「一芸に秀でた」「君が気がかり」です。「一芸に秀でた」とは、特定の分野で極めて優れた能力を持っていることを表すそうですが、蠅を駆除する成分を有しているからなのでしょうか。「君が気がかり」も気になりますが、どんな由来があるのでしょうか。 【追記】9月初め、上唇の先が浅く2つに分かれ、その両サイドが肩状に広くなっているハエドクソウの花の特徴がよくわかる写真を撮影できました。(2019年9月6日撮影)。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2019.09.19 05:19:13
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