先日大きな地震があったからか、ちょっと不安定な息子。
「お母さんとずっと一緒に生きていたい」とよく言ってる。
死ぬ、という感覚はまだ多分、理解はしていない。
だけど、『ずっと生きていたい』というのはあるみたい。
「生き物はいつか死ぬんだよ。
人間も、ずっとは生きてはいられないんだよ」
とは言ってるけれど、通じているのか…。

そしてこの前。
お風呂に入っている時に突然、
「どうして僕は生まれたの？」と言い出した。
「お父さんとお母さんに会いたかったからじゃない？」
と、以前に言うも納得してなかったので、
「お父さんとお母さんが結婚したから」
と言ってみた。
そしたら、「どうして結婚したの？」ときた。
「お父さんが世界で一番好きだったから。
お父さんと一緒に生きていきたかったから。」
すると、「僕は一番じゃないの？(´・ω・｀)」
………可愛いヤツめw
「大人の中ではお父さんが一番。
男の子の中では、ちゃーちゃん(息子)が一番。
女の子の中では、さっちゃん(娘)が一番」
と答えると、
「お父さんとお母さんとさっちゃんと、ずーっと一緒に生きていきたい」
うーん、そう来たか。

それで息子に、
「ずーっとは難しいかもしれない。
大人になると、一人で生きていくんだよ。
お父さんとお母さんは、いつかはちゃーちゃんよりも先に居なくなるし。
大人になったら、ちゃーちゃんも一番大事な人を見つけて、その人と一緒に生きてくかもしれないよ。
その時には、ちゃーちゃんはお父さんとお母さんとは別の家で、今度はちゃーちゃんがお父さんになるんだよ。
いつかちゃーちゃんも、ちゃーちゃんが一番好きで、その人もちゃーちゃんを一番好きになってくれる人を見つけるんだよ。」
……と、この辺りで、じーっと耳を傾けていた息子、目がウルウルし始めた。
どうやら息子なりに、『ずっと一緒には居られない』と理解した模様。
(後から聞くと、『お母さんが何か変な事言ってるけど、一緒に居られないって言ってた』と思ったらしいw)
「大人になるまでは一緒に居るよ！大丈夫だよ！」
と慌てて言うも、涙は止まらない。
ワンワンではなく、ウルウルと泣き続ける。
どうやら、無性に寂しくなった様子。

まだキミ、赤ちゃんに毛が生えたようなもんやん。
いつかは、そんな日が来るかもしれん。
「親なんぞ要らん！」なんて日がくるやもしれん。
でも、まだまだ✕100先だよ。
あと10年以上は余裕だよ。
いつの日か、このウルウルしてた日を懐かしむ時が来るんだろうな。
「お母さんとずーっと一緒に居たい」なんて、何時まで言ってくれるのかな。
あと何年、一緒に居られるかな。

10年前には、こんな日が来るとは思わなかったな。
もっとずっと一緒に生きていたいとか思える日が来るとは。
キミは、どんな大人になるんだろうか？
大人になるってどんな事だと思ってるんだろうか？
「早く大人になりたい」ってよく言ってるけど、「お母さんとお別れ嫌」と言うキミ。
大人になるって、親から離れる事って、何時理解するんだろうか？
もうしばらく、『お母さんと一緒がいい』を味わっておこう。


人間ってのは、いつかは逝くもの。
何がどうなるか先も分からないし、いつ逝くのかも分からない。
だけど、今幸せだなと思える日を重ねるのが大事だなとしみじみ思う。
「生きるってのは楽しいもんだよ。
生きるのが苦しい、辛いと思うのはおかしいんだよ。
その時には休め。」
いつか、旦那に言われたっけなぁ。
10年ちょっと前だね。
息をするのも何もかもしんどくて、億劫で。
生きる意味とかぐるぐるグルグル考えまくって。
長い長いトンネルを抜けたら、こんな今が待ってました。
人生、何があるのか分からんね。
あの時に、あの言葉を投げてくれた人が、今は旦那。
その後に長い長〜い道程があって。
んで、その子供たちの寝顔を見てる自分。
分からんわー、分からん。
未来なんてサッパリ読めん。
S字カーブどころか、クランクとかありまくりな道程だったよ。
子供達が大人になる頃、今と同じような事を思ってるかもしれない。
「あの頃はこんな今、想像も出来なかった」みたいな。

年月というのは、色んなものを流して、いろんなものを変えていく。
良いこともあれば、悪い事もある。
だけど、日々何かを変えていったりしてれば、どこかにたどり着いていけるんだと思う。
最期が何処にたどり着くのかは分からないけれど、子供たちの未来がそれぞれにとって幸せであればいいなと願う。
どうか、大人になるまで見ていられますように。