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行きかふ人も又

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2007.05.07
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カテゴリ:ソ連・ロシア映画


  ロシアの児童文学作家エドワード・ウスペンスキーの原作を、ロマン・カチャーノフ監督が映画化した人形アニメーション。
かわいい容姿の架空の動物チェブラーシカが繰り広げる、ほのぼのした日常を描いたハートフルでキッチュな短編集。



 
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・




  人形アニメーションなのにこのキッチュな感じがたまりません。子供よりも大人ウケしそうな主人公たちが愛らしい。
寂しく楽しく、孤独で温かく切ない。
なんじゃそりゃ、という感じですが、でもいろんな感覚になる不思議な人形アニメーションです。
以前紹介した「ミトン」「ママ」「レター」のロマン・カチャーノフ監督で、あの時感想に書いたような、ソ連映画らしい?暗さがまた心をくすぐります。

だれも彼も寂しくてかまって欲しいだけ。
意地悪で怪盗のシャパクリャクばあさんだって、ただ有名になりたいから悪さをするだけなのです。
‘動物園のワニ’が仕事のゲーナ、正体不明のチェブラーシカ、みんな孤独でみんないい奴。
ほのぼのとした内容と微妙な暗さが、今の時代にはとてもシュールに映ります。

ゲーナが奏でるアコーディオンの音色と唄がお気に入り。
全体の音楽も懐かしい響きで、吹き替えでないほうが、より古さの味が加味されて魅力的に聴こえました。



チェブラーシカ チェブラーシカ




DVDには三つのお話が収録されています。
一つ目は、チェブラーシカが八百屋さんのオレンジの木箱から登場して、友達募集中のゲーナたちと友達になるお話。
二つ目は、チェブラーシカとゲーナがボーイスカウトに入りたくて奮闘するお話。
そして三つ目は、汽車で旅行へ出掛けたふたりに、意地悪なシャパクリャクばあさんが邪魔をする旅先での騒動。
特典のおまけには、もうひとつ10分ほどの短編も入っているのでお見逃しなく。

自分が誰なのかもわからないチェブラーシカと、その友人たちの物語。
人が困ってるのを見るて楽しむ・・・悪趣味っぽいけど、これはカタルシスというのもなのでしょうか。
雨の日の午後に見ていたい、そんな映画でもありました。




    チェブラーシカ

 愛らしいチェブラーシカはグッズになって、雑貨店でも見かけます。
絵本も人気がありそうですね~

 

 
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 監督  ロマン・カチャーノフ
 原作  エドワード・ウスペンスキー
 美術  レオニード・シュワルツマン
 声   クララ・ルミャノワ 、ヴァシリイ・リヴァノフ

 (カラー/64分)


 





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Last updated  2007.05.13 16:17:47
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