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カテゴリ:ドイツ映画
ある村に突然と姿をあらわしたモモ。村の人々は円形劇場跡に部屋を作り、そこにモモを住まわせ、やがて大人にも子供にもなくてはならない存在となっていった。 だが、平和だった村に、不気味な灰色の男たちの影が忍び寄る・・・。 読み聞かせしながら、楽しく読み終えた『モモ』。 映画になっていることは知っていましたが、今回初鑑賞です。 イメージどおりのところも、そうでないところもありました。 原作が先だと不満も多い、そう覚悟していたおかげか、さほどガッカリすることはありませんでした。 意外と古い作品ですが、時間泥棒は今の時代にもリアルに通じるテーマですね。 せかせかと生きる大人たち。都市化するにしたがって、余計な時間がなくなることを、灰色の男の登場で寓話化して描いた現代の縮図。 子どもたちと純粋なベッポじいさんだけが、その異変に気づくところなんか、妙にリアルです。 時間を花として描くこと――― このイメージ、映像にするのはほんとうに難しかったのではないでしょうか。 あまりに独創的で。 自分の中にあるイメージとの差異が、一番大きかったシーンでした。 灰色の男たちが銜えた葉巻と、盗んだ時間との関係は、わかりやすくて映像もいい感じ。 スキンヘッドの男たちが集まると、それなりに恐怖感も湧いてきます。子供向け映画であることは明らかだけれど、雰囲気は出ています。 エンデというと「ネバーエンディング・ストーリー」の映画化が、「モモ」の後に成功して、有名ですね。 それを期待してしまうと、ちょっと落ちる出来です。 「ネバーエンディング・ストーリー」は、ファンタジー世界に魅せられて、子どもの頃幾度も観ましたが、これまで原作は冒頭しか読んだことがないままでした。 今ごろ、原作本を手に入れて読み聞かせしながら読んでいます。 映画と全然違うのでびっくり! 前半しか描かれていなかったのですね~。 甲羅に浮かび上がる文字で会話する、30分前の未来を知っている亀、カシオペイアが可愛かった 灰色の男たちの通らない道、見つからない道を、予測しながら歩けてしまうカシオペイアの素朴なすごさが微笑ましいです。 ゆっくりした足取り、スローテンポが、原作でも映画でも好ましい。 冒頭にはミヒャエル・エンデご本人も、ちゃっかり登場しています。 「灰色の男たちにねらわれるモモ」 最後は、カシオペイアの甲羅に「おわり」って出ればもっとよかった! モモのように、人の話にじっと耳を傾けられたらいいですね。 そうでありたい。 話が聞けるってすごいこと!それをわからせてくれる物語でもあります 監督 ヨハネス・シャーフ 原作 ミヒャエル・エンデ 脚本 ヨハネス・シャーフ 、ローズマリー・フェンデル 、マルチェロ・コスチア 撮影 クサファー・シュヴァルツェンベルガー 音楽 アンジェロ・ブランデュアルディ 出演 ラドスト・ボーケル 、ジョン・ヒューストン 、ブルーノ・ストリ レオポルド・トリエステ 、マリオ・アドルフ (カラー/105分/西ドイツ・イタリア合作/MOMO) お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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