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「パラス・アテナ」(1898)クリムト 本日までの展覧会に間に合いました。 暇のあった午前中、車を運転して芸術の森美術館へ。我が家から美術館へ行く道は、ドライブにもってこいなとても気持ちのいいコースです。 途中のにわか雨清々しく、お出かけしてきました。 19世紀末ウィーン。保守的な芸術のあり方を脱し、アカデミズムに訣別を告げた「ウィーン分離派」を中心に、独創的な表現が彩りと活気をもたらした。 1887年に開館したウィーン・ミュージアム(旧ウィーン市立歴史博物館)のコレクションの中から、クリムト、シーレをはじめ、ハンス・マカールト、カール・モル、コロ・モーザー、マックス・オッペンハイマー、オスカー・ココシュカらの選りすぐりの絵画約120点を公開する展覧会。 クリムトといえばなんといっても『接吻』を思い出しますが、本展にはきていませんでした。ざんねん。 一度は生で観たい絵画なのですが。 今回の目玉は保守派を震撼させたという『パラス・アテナ』。 “ 舌を突き出す黄金のゴルゴンを胸元に輝かせ、むきだしの真実の像を手に乗せた女神アテナ ”は、ひと際異彩を放っていました。 この頃の、金箔を多用した官能的で妖艶な作品は、好きでも嫌いでもありませんが、目の前にあれば圧倒されてしまう、美に溢れています。背景の不気味さも印象に残る。 私的に好きなのは、背景や洋服に細かく描きこまれている、アラベスクのような模様。そして鮮やかな色遣い。 色や絵の、雰囲気だけでみるとヘンリー・ダーガーを思い出しました。鮮やかさの背後に存在する、確実に在る「死」のようなもの、、、それが似ていると感じさせる理由なのでしょうか。 「牧歌」ldylle (1884) クリムト そんな絢爛豪華なクリムトですが、若いころ(保守派と決別する前)には、このような宗教画風な作品も描いていたそうです。 ミュシャに似ていると思ったら、ミュシャも同じくオーストリア帝国出身で同時期に活躍した画家なのでした。 これだけ見事な「牧歌」を観ると、作風や精神が革新派ではあっても、宗教的な思想をしっかり持っていた画家なのだと実感させられます。 「アルトゥール・レスラー」(1912)シーレ クリムト エゴン・シーレに関してはまったくの無知識でした。 クリムトの生涯にわたる友人で、クリムトは描かなかった自画像を、シーレはよく描いたとか。 強調された手や顔や体の輪郭の武骨さもきらいな作風ではありません。 ダークな「ひまわり」の絵など、いいなと思う作品が幾つかありましたよ。 写真(上・右)はクリムトの作品です。こんなアラベスクが散りばめられた幾何学的で絵本の挿絵に出てきそうなの絵も、今回あればよかったのに! (検索していたらすごく好みの絵を見付けたので載せてみただけよ、、、) お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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