『太陽』が好きだった、アレクサンドル・ソクーロフ監督作。
こちらも、『死ぬまでに観たい映画1001本』に選ばれています。
世界遺産に認定されているエルミタージュ美術館を舞台に、90分ワンカット、編集なし、
本番一日という条件で撮影された異色のアート・ムービー。
ソクーロフ監督は、気づくと19世紀のエルミタージュ美術館にいて、同じく迷い込んだ
フランス人外交官キュスティーヌ伯爵とともに、夢かうつつか、ロシアの歴史を巡る時間
旅行に出る――。
綿密な打ち合わせが生んだ、90分ワンカットの豪華絢爛な幻想譚だった。
エルミタージュの内部と、19世紀の衣装セットが、極上の90分を演出してくれる。
回りっぱなしカメラを持った監督や、スタッフやキャストたちの様子がおのずと妄
想されて、この企画が動き出した意図というものがちょっと知りたくなってしまった。
そういえば、どこかのテレビ局と協賛してエルミタージュ展をしきりに宣伝していた
のは、このときだっけ、、?
ロシア映画に分類したけれど、ドイツと日本も製作に携わっています。
エルミタージュ美術館については――映画冒頭より。
フランス語で “ 隠者の庵 ” を意味するロシア文化の粋を集めた美術館。
18世紀にエカテリーナ二世がサンクトペテルブルクに建立。離宮と冬宮からなる。
脚本/ アナトリー・ニキーフォロフ アレクサンドル・ソクーロフ
出演/ セルゲイ・ドレイデン マリヤ・クズネツォーワ レオニード・モズゴヴォイ