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2017.12.27
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カテゴリ:読書
「高慢と偏見(下)」の後に、解説のあとがきがあったので、書き写しておく。

*は、私のコメント。

★「田舎の村の三つか四つの家族が小説の題材として最適なのです」(ジェイン・オースティン=以下オースティン)

*小さな社会でも、目を凝らせば、いろんな物語がある。
ブログでもそうで、なにも事件が起こらないから書くことがないというのではなく、掘り下げてみるといろんなものが見える。
★なかでも1995年にBBCで「高慢と偏見」がコリン・ファース主演でテレビドラマ化されたときには、放映時間になるとイギリス中の街角から人がいなくなると言われたほどの人気を博したらしいし
その翌年にはハリウッドでも(略)「エマ」を制作、公開している。
*わたしがはまったのもBBC版だった。
「高慢と偏見」の現代版といえる「ブリジット・ジョーンズの日記」も続編ができたくらいにヒット。

★「高慢と偏見」はとくに上流階級の人に広く読まれ、ときの摂政皇太子(後のジョージ四世)も普段住んでいる宮殿に一冊、離宮に一冊とあわせて二冊所有して愛読していた。
●「高慢と偏見」に描かれる階級●

★上流階級・・・レディ・キャサリン・ド・バーグ
ダーシーの叔母は、貴族。
フランス風のド・バーグという名前も貴族風。

★上流中産階級(特上)・・・ミスター・ダーシー
上流中産階級の中でも最も上のクラスの地主。

★上流中産階級(上)・・・ミスター・ビングリー
年収は、ダーシーの家の半分。
とはいえ、一家の財産は商売で作られたもので、ビングリーは、成り上がりの2代目。
だから、ジェインと結婚するまでは、持ち家がなく、結婚後に購入。
それまでは、自分の土地を持っていなかった。

★上流中産階級(下)・・・ベネット一家。
ミスター・ベネットは、地主だが
妻の実家はそれより下の階級。

田舎に土地と館を持っていて、その年収で食べることが出来るのが「ジェントルマン」。

このように「高慢と偏見」で提示される、カントリーハウスに見られるイングリッシュネス(イギリスらしさ)の
美的価値というテーマは、その後、<カントリーハウス小説>というひとつのジャンルを穏やかに形成しながら

ヘンリー・ジェイムズの「ある貴婦人の肖像」(1881)、
E・M・フォスターの「ハワーズ・エンド」(1910)と
「モーリス」(1971)、
ヴァージニア・ウルフの「オーランドー」(1928)と
「幕間」(1941)、
アイヴィ・コムトン=バーネットやイーヴリン・ウォーのさまざまな小説、
そしてカズオ・イシグロの「日の名残り」(1989)に引き継がれていく。
レディの結婚
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Last updated  2017.12.27 13:20:22
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