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2020.04.02
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テーマ:読書(8618)
カテゴリ:読書
■夢かさね 着物始末暦3■

【内容情報】(「BOOK」データベースより)
柳原の床店で、六助はいつものように古着を扱っていた。
そこへ見るからに様子のおかしい男が、風呂敷を抱えてやって来た。
経験上関わらないと決めた六助だったが、隣店の長吉がその男に話しかけてしまう。
男は女ものの藍染めの袷を、いくらでもいいから引き取って欲しいというのだ。
傷みもなく真新しい袷、そして落ち着きのない男の様子からして、何か後ろ暗い事情があるはずと睨んだ六助。袷の出所を問い詰めると、男は踵を返して駆けだした。
残された袷の持ち主を探るべく六助は、着物始末屋・余一の元に向かったがー(「菊とうさぎ」より)。
話題沸騰のシリーズ、待望の第三弾!!
 【目次】(「BOOK」データベースより)
菊とうさぎ/星花火/面影のいろ/夢かさね

●読書メモ●
●古着の下がった竹馬を担いで往来を行き来・・・。
見世を持たない古着屋さんもいて■、この商人は「竹馬古着屋」と呼ばれました。
竹で作った四つ足のハンガーラック(?)を、天秤棒の前後に一つずつ付けています。
その竹で出来たハンガーラック様の展示器具が、四つ足で馬の様に見えるのが、「竹馬古着屋」の呼び名の由来です。
竹馬古着屋さんは、前後それぞれのハンガーラックに古着や、古着を解いて、襟(えり)や裡(うら)の部分だけにした端切れなどを、ぶら下げて、町内をり、商いをします。
落語に登場する様な、貧乏長屋の連中でも、お金がある時は、古着一着を丸ごと買いますし、お金があまりない時は、端切れを購入して、現在着ている着物の破れや穴に継ぎをして、補修します。

天保頃(1830~44)までは、江戸だけにある商売で、京阪にはなかったのですが、天保以降は、京阪にもごく少数ですが、この商売を行う人が出てきました。

●「上方者(ぜえろく)の仕事かよ。」
江戸っ子が上方(かみがた)の人をけなしていったことば。
上方贅六という。
もともと人をののしって毛才六(けざいろく)(青二才(あおにさい)ということがあり、その才六が江戸っ子ことばでゼエロクとなり、擬人化されたといわれる。
才六はばか、あほう、つまらぬ者の意
1811年(文化8)に刊行された『客者評判記』には、「上方の才六めらと倶一(ぐいち)にされちゃアお蔭(かげ)がねへ」などとある。
関西が長い文化の伝統をもっているのに対して、江戸は新興都市であったから、コンプレックスの裏返しの心理とみることができよう。
贅はよけいなものの意であり、六も宿六(やどろく)、甚六(じんろく)などのように、あまり役にたたない者に対して、卑しむ気持ちを表現したことばである。[井之口章次]

「ろくでなし」という言葉がある。
●「うさぎ柄」。
うさぎは前にしか進まないので縁起がいいとか、月のお使いだから「ツキを呼ぶ」とか言われている。
若旦那のお仕着せは、紺の上田縞。
●噂によると越後屋には八百名近い奉公人がいるらしい。
そこへ大勢の客が詰めかけ、思い思いのことを言う。
その騒ぎたるや凄まじく
駿河町 畳の上の 人通り」と川柳にも詠まれるほどだ。
●大隅屋の当主は代々「孫兵衛」を名乗ることになっている。
それは初代への敬意というより、
「この身代は先祖からの預かりものだ」と肝に銘じているためだったのか。
大店(おおだな)の主人の妻を「御新造(ごしんぞ)」というのは
「迎えるために屋敷を新築するから」
だそうで・・・(略)


しのぶ梅 着物始末暦
藍の糸 着物始末暦2
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Last updated  2020.04.02 00:04:04
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