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カテゴリ:読書
【内容情報】(「BOOK」データベースより) 柳原の床店で、六助はいつものように古着を扱っていた。 そこへ見るからに様子のおかしい男が、風呂敷を抱えてやって来た。 経験上関わらないと決めた六助だったが、隣店の長吉がその男に話しかけてしまう。 男は女ものの藍染めの袷を、いくらでもいいから引き取って欲しいというのだ。 傷みもなく真新しい袷、そして落ち着きのない男の様子からして、何か後ろ暗い事情があるはずと睨んだ六助。袷の出所を問い詰めると、男は踵を返して駆けだした。 残された袷の持ち主を探るべく六助は、着物始末屋・余一の元に向かったがー(「菊とうさぎ」より)。 話題沸騰のシリーズ、待望の第三弾!! 【目次】(「BOOK」データベースより) 菊とうさぎ/星花火/面影のいろ/夢かさね ●読書メモ● ●古着の下がった竹馬を担いで往来を行き来・・・。 竹で作った四つ足のハンガーラック(?)を、天秤棒の前後に一つずつ付けています。 その竹で出来たハンガーラック様の展示器具が、四つ足で馬の様に見えるのが、「竹馬古着屋」の呼び名の由来です。 竹馬古着屋さんは、前後それぞれのハンガーラックに古着や、古着を解いて、襟(えり)や裡(うら)の部分だけにした端切れなどを、ぶら下げて、町内をり、商いをします。 落語に登場する様な、貧乏長屋の連中でも、お金がある時は、古着一着を丸ごと買いますし、お金があまりない時は、端切れを購入して、現在着ている着物の破れや穴に継ぎをして、補修します。 天保頃(1830~44)までは、江戸だけにある商売で、京阪にはなかったのですが、天保以降は、京阪にもごく少数ですが、この商売を行う人が出てきました。 ●「上方者(ぜえろく)の仕事かよ。」 上方贅六という。 もともと人をののしって毛才六(けざいろく)(青二才(あおにさい)ということがあり、その才六が江戸っ子ことばでゼエロクとなり、擬人化されたといわれる。 才六はばか、あほう、つまらぬ者の意。 1811年(文化8)に刊行された『客者評判記』には、「上方の才六めらと倶一(ぐいち)にされちゃアお蔭(かげ)がねへ」などとある。 関西が長い文化の伝統をもっているのに対して、江戸は新興都市であったから、コンプレックスの裏返しの心理とみることができよう。 贅はよけいなものの意であり、六も宿六(やどろく)、甚六(じんろく)などのように、あまり役にたたない者に対して、卑しむ気持ちを表現したことばである。[井之口章次] ◎「ろくでなし」という言葉がある。 ●「うさぎ柄」。 うさぎは前にしか進まないので縁起がいいとか、月のお使いだから「ツキを呼ぶ」とか言われている。 ●若旦那のお仕着せは、紺の上田縞。 ●噂によると越後屋には八百名近い奉公人がいるらしい。 そこへ大勢の客が詰めかけ、思い思いのことを言う。 その騒ぎたるや凄まじく 「駿河町 畳の上の 人通り」と川柳にも詠まれるほどだ。 ●大隅屋の当主は代々「孫兵衛」を名乗ることになっている。 それは初代への敬意というより、 「この身代は先祖からの預かりものだ」と肝に銘じているためだったのか。 ●大店(おおだな)の主人の妻を「御新造(ごしんぞ)」というのは 「迎えるために屋敷を新築するから」だそうで・・・(略) ■しのぶ梅 着物始末暦■ ■藍の糸 着物始末暦2■ にほんブログ村 ・・・・・・・・・・・・・・・・・ お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2020.04.02 00:04:04
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