テーマ:読書(8615)
カテゴリ:読書
家禄を継げない武家の次男坊・林只次郎は、鶯が美声を放つよう飼育するのが得意で、それを生業とし家計を大きく支えている。 ある日、上客の鶯がいなくなり途方に暮れていたときに暖簾をくぐった居酒屋で、美人女将・お妙の笑顔と素朴な絶品料理に一目惚れ。 青菜のおひたし、里芋の煮ころばし、鯖の一夜干し……只次郎はお妙と料理に癒されながらも、一方で鶯を失くした罪責の念に悶々とするばかり。 もはや、明日をも知れぬ身と嘆く只次郎が瀕した大厄災の意外な真相とは。 美味しい料理と癒しに満ちた連作時代小説、新シリーズ開幕。 歴史ものが好きな私は、江戸時代の食事や暮らしがわかるこの本に目がいった。 そこでメモしておく。●メモ ◎は私のコメント ●鳥の糞買い。 ●鶯の糞は肌を白くすると、聞いたことがあるのを覚えていた。 ●先に湯屋へ行って・・・ ◎朝風呂に入ってから仕事をする。 みんなそうしていたのだろうか? 江戸時代の銭湯は、明け六つ(夜明け)から営業を開始する。 朝早くから、博打場や遊廓に行っていた者が湯に入りにきて、混み始める。 次第に、隠居の立場にある者や医者、坊主、下級武士らが入りにくる。 想像以上に、午前中の客が多かったのである。一方、女湯の場合、女たちには食事の支度や掃除、洗濯などの家事があるので、朝入りにくる客はほとんどいない。 ■くらしの今と昔:風呂屋■ ●初物好きの江戸っ子のために大坂と西宮の樽廻船問屋が新酒を積み込んだ船の先着を競う、新酒番船という行事が催される。 (略)普通なら十日以上かかる道のりを、三日四日で運んでしまう・・・(略) ●(略)矢場女と亭主がいい仲ではないかと疑っていた。(略) 矢場女は矢を拾うだけではなく客も取る。 ◎(矢場とは)元来は矢を射る所の意。 元禄期に社寺の境内,盛り場などに出現し,10矢で4文などの料金を取り,的や糸でつった景品を射させた。 楊弓場(ようきゅうば)とも。 のち矢場女とか矢取女という接客婦がおかれて売春も行われ,次第に私娼窟(ししょうくつ)化した。 幕末〜明治中期に浅草,芝,両国等で盛行したが,明治末年にはすたれた。 ●本来鶯がなきはじめるのは立春を過ぎてから。 (略)だが商家では「春告げ鳥」と呼ばれるめでたい鶯の声を、元日の訪問客に聞かせたい訳である。 ゆえに多少強引ではあるが、鶯に日が長くなったと思わせて早めに鳴くように仕向けてやる。 実際になにをするかというと、あぶるのである。 日没前から灯火をつけ、それを鶯に見せて体内の時計を狂わせる。 これを俗に、あぶりという。 にほんブログ村 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2022.02.11 00:18:21
コメント(0) | コメントを書く
[読書] カテゴリの最新記事
|
|