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カテゴリ:読書
大地震の悲しみも癒えつつあった安政三年秋、大あらしが江戸を襲った。 強風に高波、そして火事。 おたねが夫とともに逃げ込んだ寺の境内は、悲嘆に暮れる人々であふれていた。 家を失った者、家族と生き別れになった者。 おたねの作る料理が、皆の心にぬくもりを与えてゆく。 打ちのめされても再び立ち上がる人々の営みを温かい眼差しで描く、好評シリーズ第二弾。 ●読書メモ● ●むかしは平賀源内、いまは佐久間象山。 象山の足跡は実に多岐にわたっている。 こと食に関するかぎりでも、養豚を奨励しり、じゃがたら芋(じゃがいも)を栽培したり、世に先駆けた業績がある。 ●ぎやまん、とは阿蘭陀(おらんだ)語でダイヤモンドを意味するディアマンが転訛したものだ。 ガラスをダイヤモンドで切るところから、硝子製品をそうよぶようになった。 和風に義山(ぎやま)という字を当てることもある。 ●芝増上寺は人も知る徳川将軍家の菩提寺だ。 寺領は一万余石、大伽藍を有し、学僧は三千の多きに及ぶ。 ●「今の難題は、鬼怒(おにおん)という西洋野菜の種を入手することです。 鬼が怒ると書きます」。(略) 「象山先生がそういう漢字を当てただけで、べつに毒ではないようです。」 ◎鬼怒(おにおん)とは、玉ねぎ。 洋食を江戸時代に作る時、材料も道具もない。 それをどう工夫するかというのが面白かった。 ■ようこそ夢屋へ 南蛮おたね夢料理■ にほんブログ村 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2023.06.12 00:04:50
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