テーマ:読書備忘録(1394)
カテゴリ:読書
どこでもいい。いつでもいい。 一緒に行こう。旅に出よう。 人生を、もっと足掻こうーー。 恋も仕事も失い、絶望していたハグ。 突然「一緒に旅に出よう」と大学時代の親友ナガラからメールが届いた。 以来、ふたりは季節ごとに旅に出ることに。 ともに秘湯に入り、名物を堪能し、 花や月を愛でに日本全国駆け巡る、 女ふたりの気ままな旅。 気がつけば、四十路になり、五十代も始まり……。 人生の成功者になれなくても、自分らしく人生の寄り道を楽しむのもいい。 心に灯がともる六つの旅物語。 文庫オリジナル短編集です! (解説・阿川佐和子) ◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆ ●はタイトル、*は、内容のメモ ●「旅をあきらめた友と、その母への手紙」 *友・ナガラが急に行けなくなったので、ハグは、女ひとりで修善寺へと旅に出た。 ハグとは、波口善美、 ナガラは、長良妙子のニックネーム。 ●「寄り道」 *ハグとナガラの東北の旅。 *世界遺産・白神山地にも行く。 ■おしゃれ手紙:世界遺産・白神山地■ ●「波打ち際のふたり」 *兵庫県・播州赤穂へ二人で。 ■おしゃれ手紙:桜の花を待ちながら・・・播州赤穂岬にて■ ●「笑う家」 *ハグの母親が認知症になり旅行にいけない二人。 そんな時、思い出したのが、岡山県倉敷市の大原美術館。 美術にそんなに興味のないナガラが喰いついたのが、笑っているように見える家。 小さな蓋つきの容器の入れ物で青い家の描いてあるもの。 ナガラにはその家が笑っているように見えたという話。 それは、バーナード・リーチの作品だそうだ。 旅の思い出の話だった。 ●「遠く近く」 *広島県福山市・鞆の浦。 ナガラが「遠く 近く 宿」で検索して見つけたのが鞆の浦の宿。 この宿でハグは55歳の誕生日を迎えた。 ●「あおぞら」 *ナガラは、香川県こんぴらさんに一人旅。 なぜ、一人で行くの? なぜ誘ってくれないのと思い悩むハグ。 二人に少しの距離感を感じる。 *ハグは一人、JR大阪駅から高速バスで小田原に向かう。 これは旅なのか? いや、移動だとハグは思う。 そして・・・。 ●解説 阿川佐和子 *「私は今日、美術館に行きたいんだけど」 「私は買いたいものがあるからブランド街に行く。 じょ、夕方、ホテルで落ち合おう」 旅は知識や教養を深めるためだけのものではない。 まして同伴者と意見を同じくする必要もない。 ◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆ 6つの短編からなるこの本は、読み終えると、ひとつの長い小説になっている。 物語を作る時には、「入り」と「出」を考えなければいけないといくことを かつて、市民講座でならった。 ■「旅をあきらめた友と、その母への手紙」 で「入り」=物語に入り。 ■「あおぞら」 で「出」=物語から出る=つまり、終わる。 流石!!! 最期は、涙がとまらなかった。 ◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆ ■私もよく友人と日帰りの旅をした■ 真夜中にメール。 「明日、京都に行ける?」 「うん、いいよ。」 「何時に待ち合わす?」 「8時に家を出るわ。何時に大阪に着くか知らせるから」・・・。 こんな会話をメールでやりとりした後、 「じゃ、明日ね、おやすみ」とメールを切ったのが真夜中の2時。 目指すは、新聞で見た、幸福の寺「大日山法華経寺」の初公開の庭。 関西の私鉄と地下鉄ならどこでも使える5特別なパス、 「スルっとKANSAI3dayチケット」を使って行く京都。 ◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆ 思い出はしっかり残っている。 ■原田マハ リーチ先生■ にほんブログ村 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2023.11.21 00:21:26
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