テーマ:読書備忘録(1394)
カテゴリ:読書
司馬遼太郎作「「北のまほろば:街道をゆく41」に、直木賞選考の様子が書いてある。
選者が豪華すぎて、もう笑うしかない。 つねにおなじ大広間が用いられていた。 委員ごとに自分の好きな席にすわると、そこに借地権でも生じたように、つぎの回も同じ委員がすわった。 自然と長老が上座にすわり、若い者(?)が、下座を占めた。 最若年の私のとなりが、私より十四歳上の故松本清張だった。 巨人のようなこの風貌の人でさえ、長老に対してつつしみぶかい態度をとっておられたのは、印象的だった。 *その時の選者がすごすぎる!! ★大佛次郎 ★今日出海(こんひでみ) ふたり(大佛と今)は鎌倉住まい、フランス学の通だったので通じるものがあった。 ★川口松太郎 啖呵といえるほど古典的な江戸弁だった。 「どうだい、この作品に弁護人がいるかい。出てきな。」 ★柴田錬三郎(大正六・1917年 生まれ) ★石坂洋次郎(津軽出身) ★松本清張★そして司馬朗太郎。 司馬遼太郎が選者をしていたのは、40代~50代の数年。 文藝春秋社社長の菊池寛が友人の直木三十五を記念して1935年に芥川龍之介賞(芥川賞)とともに創設し、以降年2回発表される。 ★第1回(1935年上半期) - 川口松太郎『鶴八鶴次郎』『風流深川唄』『明治一代女』 ★第42回(1959年下半期) - 司馬遼太郎『梟の城』、戸板康二『團十郎切腹事件』他 これを読むとドラマが出来そうと思う。 柴田錬三郎と司馬遼太郎は、大正生まれ。 あとみんな明治生まれの人。 大佛次郎など19世紀の末の生まれだそうだ。 松本清張や司馬遼太郎という堂々とした人が、下座に座っているのを想像してワロタ。 にほんブログ村 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2024.01.04 01:33:31
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