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テーマ:ニュース(100168)
カテゴリ:超硬派
街角。
新聞紙に座るホームレス。 あの交差点の脇に座っている彼は、昨日までは いなかった。 そのホームレスを横目に見ながら通勤する スーツのサラリーマンがいる。 彼らは、わざと座っているホームレスに目を向けない。 あるいは、ファーストフード店。 求人広告に目を奪われるもの。 ほかのお店では追い出されそうな、風呂に入っていない ような人々がいる。 彼らのコーヒーは言い訳くらいしか、カップに残っていない。 そして、その店の店長は、注文さえさばききれていない。 それも、そうだろう。 店長は2週間前まではファンドマネージャーだったのだから。 * * * そんな、不景気、いや不況の風景を僕は見てきたような 気がする。 でも、それは、外国の映画の中だ。 * * * 僕が社会人になった、10年ほど前も不景気だった。 リストラや、勝ち組、負け組という言葉が生まれていた。 ただ、リストラの悲劇はこういうものだった。 「住宅ローンも残っている。 子供も大学生だ。 すべて、退職金を当てにしている。 年収800万円が600万円になっていったら、これから どうすればいいのだろう」と。 でも、今回の不景気は様子が違う。 おそらく、600万の職業も見つからない。 僕だって思ったものだ。 みんな職業があるのに、日本は不景気だって。 やっぱり、この国は豊かなんだ、と。 正社員という身分は確固としてあり、我慢をすれば なんとか、やっていけた。 若者も派遣業という新しい業態で、日々の食事程度だけは しのぐことができた。 でも、今回の不況は違う。 そんな、予感がする。 ほんものの不況のような気がするのだ。 街角には解雇された人々がいる。 職業のあてもない。 キャリアなんか、ふっとんでしまう。 きっと、それは、日本が余裕をなくしたからだろう。 土地という含み益を企業がなくした、今、余剰な 労働者を雇うことはできない。 もっと、はっきりといえば、年収600万の人々を守るために、 年収200万円の人は切り捨てないといけない。 でも、たぶん、それは年収200万円だけでは終わらない。 やがて、600万円の人々にも押し寄せる波になるだろう。 この国の街角の風景は、不況が人目でわかる風景になって しまう気がしてならない。 ※もっと、「なんだかなー」なら『目次・◎お仕事・ビジネス』まで お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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