ＰＡＤＤＬＥ

今日も孤独なんて誰にも言えないほど傍に人がいた。
あの３日間の前と比べて、雲泥の違い。
宿泊学習って、そんなに人間関係変わるものかな？

そんなに人が寄ってきて、
楽しい日々を過ごしていても、
俺は表面上はフレンドリー、
心の奥の何処かでは心を閉ざしているのは、
やはり相当な傷を今まで負ってきたからだろうか？
孤独じゃなくなって初めて感じた。思った。

俺は今まで「孤独」が寂しいことと思っていたけれど、
今、いじめられっ子から見れば幸せな俺にとって、
一番寂しいことは、
人を信用できないこと。
ここまで皆とフレンドリーな会話が出来るのに、
それにも関わらず、
相変わらず今まで通り、
自分の中にバリアを作ってしまうこと。
それを「友達」が気づいていないこと。
そして、俺自身、変わらなきゃと思っても、
変われないこと。

そう、俺はあの頃から変わっていない。
極限の寂しさを感じ、どん底を見たあの頃から、
結局心の奥は冷たい寂しい人間のままだ。

トラウマって、こんなに怖いものなんだ。
スポーツでケガしたトラウマじゃない。
同じ人間に傷つけられたトラウマだ。
大分前にね。

しかもその傷跡が、
孤独じゃなくなればなくなるほど、
うずくんだ。