ＰＡＤＤＬＥ

俺はどうすればいい？
彼らを信じればいいのか？
それともバリアを作って拒めばいいのか？

Ａｎｏｔｈｅｒ　ｍｉｎｄ、俺はどうすればいい？
このままずっと続いていくか分からない幸せを、
どう処理すればいい？

僕の中のＡは言う。
信じようなんて甘いこと考えてるんじゃないだろうな。
あいつらだって前の奴らと同じだぞ。
人間なんて皆同じだ。
ここで信じたら、あの時の二の舞だ。
また傷ついてどん底に落ちたいのか？
良心なんて甘ったれたものを持ってるとお前、
またどん底に突き落とされるぞ。
あいつらに裏切られてな。

僕の中のＢは言う。
もうこの際、信じてみようよ。
だって、あの３日間で、すごく親近感沸いたじゃん。
すごく仲良くなったし。
それに、あの人達は悪い人じゃないと思うよ。
あの時みたいに、裏切るほどの悪い人達じゃないと思う。
これが、人を信用できるチャンスじゃん。
このチャンスに、信じてみようよ。

俺には今まで、「同級生」しかいなかった。
相手は俺のこと、「友達」や「親友」って思ってるかもしれないけど、
少なくとも俺にとっては「同級生」だった。
確かに、俺は「友達」や「親友」って彼らを呼んでみたい。
だけど、傷を負う前に留めてもおきたい。
だってこれ以上傷を負ったら、
俺は心を失ってしまうかもしれないから。

ねぇ、神様。胸が痛むよ。
俺はこんなに苦しんでいるのに、
あなたは何故酷い言葉を残すの？
「自分で決めろ」と。
それが俺の試練とでも言うの？
試練なら今まで、いっぱい受けてきたよ。

ねぇ、神様。息が苦しいよ。
俺は３日間の奇跡を、幸せへの階段だと思ってる。
それを与えてくれたあなたには、感謝してる。
だけど、３日間の奇跡を思い出す度に、
俺の胸は締めつけられていく。
ハートが痛い。
３日間の奇跡が、幸せだったから。
最高の３日間だったから。
だからこそ、思い返すと胸が痛いよ。

ＡもＢも、止めてくれ。
俺は、音楽を止め、本を読むのを止めて、
ギターを弾く手を止めて、考えている。
俺はどうするべきか、を。
たった一人で。
ずっと。