「ガール」 奥田英朗
文庫本の裏表紙解説によると、「働く女子の気持ちをあり得ないほど書き込んだ」短編集だそうです。大抜擢されて、30代で課長になった聖子。役職も収入も聖子より低いが、それを全く気にかけない夫のヒロくん。独身のままマンションを買うゆかり。マンション購入イコール一生独身?揺れる女心。バツイチで子育てをしながら、営業部の第一線で働く孝子。「子どもが待っている。1人で育てている。」と錦の御旗を掲げたくはなかったが、思わず口にしてしまった・・・新入社員の教育係を仰せつかった35歳の容子。ひと回り若い新入社員は、長身でハンサムで初々しい、全くの容子の好みだった。いろいろな立場の働く女性たち。著者は男性なのに、うまく網羅しているなあと思ったけれど、やっぱり読者(女子)にとっていちばんおもしろいのは、表題にもなっている「ガール」ではないでしょうか。32歳独身の常識派 由紀子が主人公。4年先輩の独身の光山晴美の、ぶっ飛んだキャラとノリ。みんなの度肝を抜くファッションと言動。テーマはズバリ!!女は何歳までガールでいられるのか。いてもいいのか。晴美は、ただの痛い中年?それとも永遠のガール?私から見れば、32歳も36歳もまだまだ若くきれいで、女ざかり恋愛盛りだけど、女はどの世代でも、自分の立ち位置を気にしながら生きている。現役ガールはもちろんのこと、中年ガールも、高齢ガールも、きっと楽しめる一冊でした。10500円以上お買い上げで送料無料【中古】afb_【単品】_ガール(講談社文庫)[Jan15,2009]奥田英朗