2日間の充実感
金曜日、某小学校の研究発表会でした。私も2回、経験があるのですが、いまだに何が自分の実になり、参観者の勉強になったのだろう、という疑問のある発表です。でも、金曜に行った学校は違った。「読み、書きを重視した教科指導」教科書や資料を読みこなせなければ、本当の学力はつかない。だから、国語で読む力をつける。自分の意見や思いを形にするには、書く力が不可欠。それは、理科や社会で調べたことや実験の考察も同じ。だから、国語で書く力をつける。さらに、学びあうために、話す力をつける。というのが、研究の趣旨で、国語、生活、社会、理科、での公開授業。私の理想がそこにありました。もちろん、完璧ではありません。教育に完璧はありえないので。ただ、目指すところは同じだった。どの学校でも、「研究のまとめ」の冊子がつくけど、それを読んで感動した、というか、「使える」「やりたい」「これをやりたかった」と思ったのは初めてです。今年、私は算数しか教えてないけど、だからこそ、数字をきちんと書く。 6と0、1と7のあいまいな子が多い。特に筆算は1マス1数字。けたをそろえる。などなど、数学としての書く基本ができるようにしています。大事なことは文字で書かせます。文章題の読み方を教えます。今、2年生はかけざんなので、「1人3こずつ」の「ずつ」をまるで囲ませたり。今年やっていることは、学級担任になったとき、絶対に役に立つなあ、と思いながら、そして、役に立つように1年を過ごそうと、体調に左右されつつ、自分なりには努力しています。でも、ここまで細かいことに気づくようになれたのは、実は、アスペな息子、トントンのおかげ。彼のトラブルを解決するために、どれだけ考え工夫し、どこでつまづくのか、何がわからないのか、どれだけ考えたことか。私をそういう発想に変えてくれたのが、土曜日にはるばる岐阜の大垣まで講演会に行った、そのメイン講師(私にとって)ニキ・リンコさん。アスペルガー、ADHD障害者にして、自閉症関係の著述、翻訳の第1人者(なんといっても当事者だし)と私が思っている方。同日、講演、ニキさんと対談された佐々木正美教授は、彼女のことを「最高機能自閉症」と言っていた。自閉の特徴をこれほど持っていながら一見、健常者と見まがう彼女は高機能というには物足りないのだそうです。また、内容についてはぼちぼち書いていきます。ただ、普通学校の基礎学力の充実と、自閉症スペクトラムの人への支援には何か通じるところがある、という、今までのぼんやりした思いが確信に変わりつつあります。アタマがパンクしそうなほど充実し、疲れた2日間でした。まだ、疲れが取れません・・・でも、がんばってよかった、と思えます。